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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第三十九話
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おひめさまのとうじょう

 時間を、少しだけ巻き戻してみましょう。

 シンたちが戦っている頃、ヤマトとシュウヘイは最上階に到着しました。

 その部屋には、魔王らしき男の姿しかありません。

 姫であるミウは、ここにはいないようですね。


「……勇者様。私が斬りかかって隙を作ります。私の剣では奴を倒すことはできませんが、それくらいなら出来るはずです。……とどめを、お願いいたします」

「えっ……!」


 ヤマトの話も聞かずに、シュウヘイは魔王に斬りかかります。

 ミウを一刻も早く救出したいという想いが、彼を焦らせてしまったようです。

 シュウヘイの攻撃は、魔王の剣によって防がれてしまいました。


「っと……! いきなりなんだよ!? あぶねーな!」

「問答無用だ! ミウ姫を返せ!」

「ミウ? ああ、なんだ。あいつの知り合いか。それなら……」

「貴様、なぜそんなに悠長なのだ!? 姫を出せ!」

「お前、少し話を聞けって!」


 魔王の話も聞かずに、シュウヘイは攻撃を続けます。

 魔王に戦意はないようで、シュウヘイの剣をひたすらに防いでいました。

 何か喋りたそうですが、絶え間なく斬りかかられてはそうもいきません。


「ソウイチロウのことをいじめないで! シュウヘイのばか!!」


 突然、可憐な声が部屋の中に響き渡ります。

 誰かが、ヤマトたちが入ってきた場所とは別の扉からやって来たようです。


「姫様……!」

「ミウちゃん……!」

「ミウ……!」


 そこには、一人の女の子が立っていました。

 そう、この人物こそ、シュウヘイの主であり、今回の旅の目的でもあったミウ姫なのです。

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