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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第三十九話
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もふもふじゃなくてもかっこいい! さすがオレ!

 ぱかおが体に力を入れると、少しずつ毛が抜けています。

 シンがそれを一吹きすると、それはみるみるうちに大きくなっていきました。

 そして、膨張した毛の塊が敵に襲い掛かります。


「変わった攻撃方法だな! だけど、こんなの撃ち抜いてやるぜ!」


 敵は、毛の塊に銃弾を撃ち込みます。

 しかし、なぜか当たりません。

 全ての攻撃が、受け流されてしまっているのです。


「う、うわあああああ!」


 敵の少年は、あっという間に毛の海に飲み込まれてしまいました。

 彼が落とした銃を回収して、シンとぱかおの勝ちです。


「うまくいったな!」

「……うん。でも、ぱかおの毛が……」


 体中の毛を攻撃に使ってしまったぱかおは、もふもふではなくなってしまいました。

 丸裸の今の状態は、毛が自慢であるぱかおにとっては耐えがたいものでしょう。

 だけど、ぱかおは元気よく笑います。


「気にすんな! 毛は、また生えてくる! すぐにもふもふに戻るからな!」

「……うん」

「……確かに、それまではちょっぴりかっこ悪いけどさ」

「……ううん、ぱかおはかっこいいよ。その体は、がんばって戦った証だもんね」

「へへ! そっか! オレは、毛があってもなくてもかっこいいんだな! ありがとな、シン! お前が協力してくれたおかげで勝てたんだ! これは二人の勝利だぞ!」


 毛の恨みを晴らせたので、ぱかおはすっかり上機嫌です。

 こうしてシンとぱかおは魔王の腹心を倒し、勝利を掴み取ったのでした。

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