表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第三十九話
479/780

いちごが大すきなまほうつかいさん!

「まさか、魔法使いが求める”赤き光”がイチゴジャムだったとはな……」


 地下へ続く階段を下りながら、シュウヘイがぽつりと呟きました。

 それを、リクは聞き逃しません。


「……悪い?」

「……いや、そうではない。意外だったというだけだ」

「……単純に、僕の好物なんだよ。だけど、この森じゃイチゴは育たない。かといって町に行くのも嫌だから、イチゴを持って森に来た人は客人として扱うことにしてるんだ」

「……そうだったのか」

「……このことは知らなかったみたいだから、君たち運がよかったね」

「うん! いちごをくれた女の子にかんしゃしなきゃ!」

「イチゴをくれた、女の子……?」


 ヤマトの言葉に、リクが反応します。

 どうやら、その女の子に心当たりがあるようです。


「うん! くろかみの、とってもかわいい女の子だったよ!」

「……そう。年齢はどれくらいだった?」

「ぼくと同じくらいかな?」

「……なるほどね」

「???」

「……さっき、ルビーの話をしていたね。それも、彼女から貰った物だろう」

「え!? まほうつかいさん、どうしてわかったの!?」

「……魔法使いはね、なんでも知ってるんだよ」

「そうなんだ! すごいね!!」


 ヤマトは、キラキラとした瞳でリクを見つめました。

 その純粋な視線は、リクをむず痒くさせるのです。


「……さあ、着いたよ。ここだ」


 そんなことを話している内に、あっという間に地下室へと到着しました。

 扉を開けるとそこには、一本の大きな剣が地面に突き刺さっていたのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ