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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第三十九話
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いちごとおまもりと、君のえがお!

 ヤマトたちのおかげでほとんど全部の苺を拾えた女の子は、にこにこ笑顔です。


「本当にありがとうございました!」

「へいきだよ。いくつかつぶれちゃったのもあるけど、だいじょうぶ?」

「はい! 少し買いすぎてしまったなぁと思っていたので! あの、ごめいわくでなければこのいちごをもらってくれませんか?」


 女の子は、二つあった袋の内一つをヤマトに差し出しました。

 そこには、さっき拾った苺がぎっしりと詰められています。


「こんなにたくさんもらうのはわるいよ」

「いいんです。みんながむしするのにひろうのを手伝ってくれて、すごく嬉しかったので!」

「でも……」

「こんなお礼しかできないので、私の気持ちうけとってください!」


 ここで、女の子に援護射撃が入ります。


「……くれるって言ってるんだから、貰おうよ」

「そうだな! 人のゼンイはありがたく受け取るものだぞ!」


 美味しいものが大好きな、シンとぱかおのコンビです。

 二人は、今にも涎を垂らしそうな勢いで苺が入った袋を見ています。


「……じゃあ、おことばにあまえさせてもらうね」

「はい! 本当にありがとうございました! あと、よかったらこれも……」


 女の子がヤマトの手に置いたのは、紐がついた小さな袋でした。

 中には、何か小さくて硬い物が入っているようです。


「旅のお守りです。勇者様の進む道が、希望に満ちたものでありますように」


 その声は、どう聞いても女の"子"のものではありません。


「えっ……? どうして僕がゆうしゃだって知ってるの……?」


 ヤマトが急いで女の子の方を見ると、彼女はもういなくなっていました。

 音もなく、消えてしまったのです。

 さて、女の子は一体何者なのでしょうね。

 どうして、ヤマトの正体を知っていたのでしょう。

 それは、神様のみが知ることなのかもしれません。

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