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お兄ちゃん自慢
数人の少年たちが、集まって話をしている。
「お前、今度の地域運動会、行く?」
「おれその日、おばあちゃんち行くから行けないんだよなー」
「ぼくは行くよ! しゅんすけも行くよね?」
隼輔と呼ばれた少年は、嬉しそうに返事をした。
「もちろん、行くに決まってんだろ! にいちゃんと行くんだ! おれのにいちゃん、めちゃくちゃ足速いんだぜ!」
「お前も足速いもんなー」
「いいなー、足速いにいちゃん。おれのにいちゃんは、太ってるからだめだ……」
「へっへーん、いいだろ! おれのじまんのにいちゃんだ! にいちゃんは、だれにも負けねぇ!!」
隼輔は、誇らしげに言う。