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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第三十六話 謳歌しようじゃないか!プリムラ・ポリアンサな日々を!
422/780

~~~~~~~~~~~~っ!!

 今日も、文化祭の準備は順調に進んでいる。

 当日が近付いてきたので、男女揃って同じ教室内で作業をしていた。

 颯も、隅の方で小さくなりながらもなんとか役目をこなしている。

 その時のことだった――――――――――。


「お前それマジかよ!?」

「マジマジ! ほんとウケるよな!」

「あっ……」


 颯のクラスメイト二人が、ふざけ合っていたのだ。

 一人が、もう一人の肩を軽く押す。

 男子生徒の体が、その後ろに偶然いた女子生徒の体を押してしまう。

 更に後ろにあるのは、ペンキを塗ったばかりの看板だった。


「あぶねえ……!」


 颯の体は、咄嗟に動いていた。

 そして、女生徒の手を引く。

 これによって、看板も女生徒も守られたのだった。


「間一髪だったな! おい! お前ら! ふざけるなら廊下でやれよ!!」

「緒方、わりい! 後ろに人がいたなんて気付かなくて……」

「マジでサンキュ! ……っていうかお前、それ平気なの?」


 クラスメイトの視線の先にあるのは、颯の手である。

 その手は、女生徒の腕を掴んだままだったのだ。


「~~~~~~~~~~~~っ!!」


 颯は言葉にならない叫びをあげると、すぐさま手を放す。

 そして、青い顔をしながら教室を出て行ってしまった。


「ちょっと男子! ふざけないで真面目に作業してよ!」

「そうだよ! 寧々ちゃんにペンキが付くとこだったじゃん!」

「藍原さん、大丈夫~?」

「緒方くんのおかげで、汚れずに済んだね!」

「う、うんっ……」


 一方、先程助けられた女生徒である寧々は、颯に触れられた箇所を抑えながら顔を真っ赤にしていたのだった――――――――――。


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