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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第三十五話 オーランピドールの雫を飲み干して
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理由は分からないけれど

「理玖、その植物は……」

「まさか……」

「……デザントクスィカフィーヌだ」


 理玖は、先程見つけた解毒草を手に透花と柊平が待つ部屋へと戻った。


「……どこにあったの?」

「……地下の、栽培場に。水や栄養も与えられていて、とても元気な状態だったよ」

「……外に生えていたものが、ここに植え替えられていたということか?」

「……恐らくね。誰が、なんのためにやったのかはわからないけど」


 理玖はここで、一つ嘘を吐いた。

 どうしてこのようなことが行われたのか、その理由は本当に分からない。

 だが、行動を起こした人物については検討がついている。


「……いくつか、根ごと拝借して自分でも栽培してみようと思う。そうすれば、また万が一必要になった時にわざわざ取りに来なくて済むからね」

「誰かが手入れをしてくれていたのだろうけれど、ここは元々理玖の家だもんね。少しぐらい貰っても罰は当たらないよ。よし、手に入ったのなら次に行こう。本当に大変なのは、きっとここからだからね。柊平さん、よろしくお願いします」

「……かしこまりました」


 こうしてデザントクスィカフィーヌを入手した三人は、全てを凍らせてしまう極寒の地、グラソンへと向かうのだった――――――――――。

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