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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第三十一話 ライラックの香りを求めて
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一歩進んで二歩下がる

 晴久はまず、食材集めから始めた。

 魚介から野菜、調味料まで、廉太郎がその料理を食べたという港町の物を取り寄せる。

 一つの材料でも、品種の違う数種類を試してみるという徹底ぶりだ。

 そして試作を繰り返し、完成したものを廉太郎に振る舞ったのだが――――――――――。


「……この間よりも、更に近付いた気がするよ」

「本当ですか……!?」

「……ああ。でも、近付いたことで違いがより顕著になってしまったように思う」

「そうですか……」


 何度作っても、廉太郎が納得のいく味には仕上げられない。

 晴久は、思い悩んだ。


(これ以上何かを加えれば、味のバランスが崩れてしまいます……。どうすれば……)


 その時、廉太郎が口にしていた言葉を思い出す。


(……桜庭さんはああ言っていましたが、やっぱり料理は見た目も大切ですよね)


 何かを思い付いた晴久は厨房の片付けをすると、足早に一色邸へと帰っていくのであった――――――――――。

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