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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第二十七話 アフリカンマリーゴールドの先にあるもの
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……そう思ってたのは、俺だけだったんだね。

「それで、相談って何~? 俺でよかったらなんでも聞くよ!」

「ありがとう。実はね……」


 俺たちは、階段の踊り場に来ていた。

 志摩くんはそう言ったきり、続きを話さない。

 おかしいと思った俺は、彼の方を振り向こうとする。


「どうし……!」


 ……その瞬間、彼の手が俺の背中を押したんだ。

 まさかこんなことをされるなんて思わなかった俺の体は、簡単に宙に舞った。


(指を、指を守らなきゃ……!)


 ……だけど、とっさにそんなことできないんだよね。

 俺の体は、嫌な音と一緒に床に叩き付けられた。

 ……手と、頭を打った気がする。


「君が悪いんだ……! 君がいたら、僕は一生一番になれない……!」


 朦朧とする意識の中、志摩くんの言葉を聞いた。

 彼はそのまま、この場を立ち去ってしまった。

 俺にとって彼は、ライバルだったんだけどなぁ……。

 まさか、絶対に勝てない相手って思われてるなんて……。


(手が、痛い……。誰か、助け……)


 俺はそのまま、意識を手放した――――――――――。

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