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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第二十七話 アフリカンマリーゴールドの先にあるもの
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俺のライバル

 コンクール当日、俺は控室で自分の出番を待ってた。


(昨日のお姉さん、聴きにきてくれてるかな~? 優勝して、いいとこ見せなきゃね♪)


 ……こーんなのんきなことを考えながらね。

 前日のミニライブのおかげで、全く緊張してなかったんだ。


「……椎名くん、少しいいかな?」

「あっ、志摩くん! どうしたのー?」


 そんな俺に、声をかける人がいた。

 彼の名前は、志摩千明くん。

 コンクールで顔を合わせることの多い、俺のライバルだ。

 ……少なくとも、俺はそう思ってたよ。

 俺は基本的に、コンクールに出れば負けなしだった。

 その時の準優勝は、毎回志摩くんなんだよね~。

 俺がいないコンクールではよく優勝する、本当にピアノがうまい人だ。

 だから俺は彼のこと、いつも優勝を争うライバルだって思ってたんだけど……。

 ……彼は、違ったみたい。


「……君に相談したいことがあるんだ。できれば人のいない所で話したいんだけど……」

「いいよ~☆ じゃあ、ちょっと出ようか」


 いつもよりもふわふわとしてた俺は、彼を疑うことなく着いていく。

 ……人の顔色を窺うことは、得意だったはずなのになぁ。

 なんでこの時は、志摩くんがいつもと違う表情だってことに気付けなかったんだろ……。

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