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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第二十七話 アフリカンマリーゴールドの先にあるもの
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優艶なお客さん

 ……まあ、嫌な思い出の前に透花さんと出逢った時の話でも聞いてよ~。

 俺は、コンクールの前日にはとあることを日課にしてたんだよね。

 それは……。


「お兄ちゃん、次はこれひいてー!」

「虹太ちゃん、その次はこっちも頼むぞい!」

「みんな、まっかせて~☆ でも、順番ね♪」


 うちの近くの公園にエレピを持ち込んで、ミニライブを開くこと!

 その場にいた人からリクエストを募って、どんどん弾いていくんだよ~☆

 老若男女問わず色々な人が聴いてくれるから、すっごく楽しいんだよね!

 俺も、まあコンクール前は緊張してちょっぴりピリピリしててさ。

 それを和らげるのに、ちょうどよかったんだ。

 俺の音楽を聴いて、みんなが楽しんでくれる。

 そしたら、もれなく俺もハッピー!!

 音を楽しむ、それが音楽の本質だと思ってるからさ♪

 俺の運命が変わっちゃったコンクール前日にも、もちろんライブをやったよ。

 習慣になってたからお客さんには見知った顔が多いんだけど、その日は違ったんだ。


(綺麗な人がいるなぁ~)


 一曲目を弾く前から、ギャラリーの中に見知らぬ女の人がいてね。

 この辺では見かけない上にすっごく美人だったから、目をひいたんだよね~。

 それが、透花さんだよ。

 透花さんは、ライブが終わるまでそこにいた。

 でも、曲のリクエストはしなかったんだよね~。

 だから俺は、気になっちゃったんだ。

 この人は、どういう音楽が好きなんだろうって。

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