表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第二十三話 再会はカンガルーポーと一緒に
240/780

話したいことがたくさんあるよ

(それでね、うちにはぱかおっていうアルパカがいるんだよ! 白くてふわふわで、とってもかわいいんだ! お父さんとお母さんにも見せてあげたかったなぁ。あとはね……!)


 おにいちゃんがおはかをそうじしている間、ぼくはお父さんとお母さんに話しかける。

 この一年はたくさんのことがあったから、話しても話しても足りないよ!


(ぼくは、とうかお姉ちゃんのことが大好きなんだよ! 大きくなったら、ぼくのおよめさんになってもらうんだ! お父さんとお母さんにも、ちゃんとしょうかいするからね!)

「……おい、大和。そろそろ行くぞ」

(え!? もう帰るの!?)

「……そんな顔すんなよ。もう、かれこれ三十分は経ってるぞ」


 おしゃべりにむちゅうで、そんなに時間が過ぎてるなんて気付かなかったよ!

 まだまだ話したいことはたくさんあるけど、そろそろ帰らなきゃ。

 ぼくは、お兄ちゃんの手をにぎった。


「……いっぱい話せたか?」

(うん!!)


 ぼくは、大きくうなずいた。

 おにいちゃんは、頭をやさしくなでてくれる。


「そっか。よかったな。じゃあ、暗くなる前に帰ろうな」

(はーい!!)


 ぼくたちは、手をつないだまま歩き出した。

 もうすぐおはかの出口というところで、強い風がふく。


(お兄ちゃん……?)


 となりを見ると、さっきまで手をつないでたはずのお兄ちゃんがいなくなってた――――――――――。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ