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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第二十二話 ヒガンバナが見せるもの
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お前と会わなければ

「さすがに人が多いね。颯くん、大丈夫?」

「平気っす……! 早くメンズのフロアまで行けば……!」


 俺と透花さんは今、二人で別荘から近いアウトレットモールにいる。

 夏のセールの時期だから、どうしても来たかったんだぜ!

 他のみんなも誘ったんだけど、断られたんだよな……。

 まっ、人混みが苦手だったり、買い物に興味がなかったりするから仕方ねーけど!


「じゃあ、ここからは別行動だね。三時間後にまた待ち合わせでいい?」

「ういっす!」


 俺は透花さんと別れると、急いでメンズフロアに向かう。

 女の客も店員も少なそうだから、比較的安心して買い物できそうでよかった……。


(おー! このTシャツかっけー! 手持ちのカーディガンと合わせれば……)


 ウキウキしながら夢中で買い物をしていると、あっという間に二時間半が経ってた。


(次は、心に似合いそうな服でも探すかな! あいつ、秋服全然持ってなさそうだし!)


 そう思い別の店に移ろうとした時に、急に声をかけられた。


「颯……!?」


 俺は、そいつの方を振り向く。

 だけど、見覚えのない顔だ。


「お前、誰だ?」


 俺の一言に、そいつは肩をビクつかせる。

 よく見ると、俺と同じ年くらいのような……。

 もしかして……!!


「俺のこと知ってるのか!?」

「え……?」

「知ってるなら教えてくれ! 俺は一体、何者なんだ……!?」


 両手でそいつの肩を掴むと、相手は戸惑ってるみたいだった。

 ……こいつとの出会いが運命を大きく変えることになるなんて、この時の俺は知る由もなかったぜ。

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