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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第三話 試されるナデシコ
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一色隊の不愛想なお医者さん、春原理玖

 一日目最後は、医学・薬学の試験だ。

 筆記試験だけではなく、実際の傷病人に対して適切な処置を行えるかどうかも試される。


「……あいつの調合した薬、すげー効くわ。もう痛みが引いてきた。めちゃくちゃ沁みたけど……」

「俺も飲み薬貰ったけど、この世のものとは思えない苦さだったぜ……。頭痛は治まったけどさ」


「さすが☆ りっくんの薬ってほんとすごい効果だけど、刺激は強いよねー!」

「……効能を最重視してるから、仕方ないだろう」

「あ、そういえば前に貰ったハンドクリームもうすぐなくなりそうなんだ! また作ってもらってもいーい?」

「……君の望む通り、刺激強めに作ってあげるよ」

「いやいやいやいや、ハンドクリームに刺激はいらないから! 手に優しくて、いい香りのするやつでお願い♪」

「……ちっ」

「えええ!? なんで舌打ち!?」


 医学・薬学の試験成績一位、春原理玖。

 彼は既に医者として、屋敷の一角に診療所を構えているのだ。

 この結果は当然のものだろう。


「あれだけ効く薬を作れるなんて、あの子ただ者じゃないね」

「うん。うちに来てくれたら、医務室が華やかになって一石二鳥だったのになぁ」


 理玖は、医療専門部隊の隊員に目をかけられていた。

 こうして、一日目の試験は無事に終了したのだった。

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