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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第十二話 ローマンカモミールの戯れ
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世界で一番安心できる場所!

⑨午後十一時、自室にて


 ……う~ん、よく寝たなぁ。

 オレが目を開けると、隣に寝転がっているシンと目が合った。

 その隣では、ミウが寝ている。

 どうやらトウカは、約束通りオレをベッドまで運んでくれたみたいだ。


「……おはよ、ぱかお」

(おはよう! シン! 今何時だ?)

「……夜の十一時だよ。随分よく寝てたね」

(十一時!? オレ、五時間以上も寝てたのか!?)

「……うん。僕もこれから寝るところ……」


 そう言ったシンの瞼は、今にも閉じてしまいそうだった。


(待ってくれ! オレ、ミナトとの将棋の次の手を思い付いたんだ!)

「明日の朝、聞くから、今日はもう寝かせて……」

(……わかった! 寝てたオレが悪かったからな! でも、明日は話聞いてくれよ!)

「……うん。約束する……」


 次の瞬間には、もう寝息が聞こえてきた。

 ……トウカや他のヤツらのことも大好きだけど、オレにとってシンは特別だ。

 シンがいなかったら、オレは生きてはいなかったかもしれない。

 生きていたとしても、こんなに楽しい毎日を過ごせることはきっとなかった……。

 だからこいつには、大好きでも言い表せない感情を持ってる。

 ……まあ、うまくは言えないんだけどな!

 シンの寝顔を見てたら、あれだけ寝たのにまだ眠れそうな気がしてきたぞ……。

 こいつの隣は、世界中で一番安心できる場所だからな!

 オレは丸まりながら、夕飯を食いっぱぐれたことに気付く。

 この時間なら、まだハルヒサは起きてるかもしれない。

 だけど今はなんとなく、シンと一緒にいたかった。

 今日食べれなかった分は、明日たくさん食べるからいいんだ!

 今日はすっごい充実した一日だったな!

 明日はどんなことが起きるのか、楽しみだぞ!

 そんなことを考えながら、オレは目を閉じた――――――――――。

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