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透く花の色は  作者: 白鈴 すい
第十一話 ベナムールに愛を誓う
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馬子にも衣裳

 湊人と別れた理玖は最後に、大吾と颯が入って行った部屋を訪れた。


「あっ、理玖さん! 見てください! 完成っす!」

「く、苦しいべ……」

「……へぇ、馬子にも衣装だね」


 そこには、颯によってヘアメイクされ、セレモニースーツに着替えた大吾の姿があった。

 しかしそのスーツは、大吾には少しきつそうである。


「さすがに、蒼一朗さんの服でも少しきつそうっすね……」

「……身長はともかく、体型が違うから仕方ないよ。まぁ、破けるようなことはないし、別にこれでいいだろう。じゃあ僕は、これから花を取りに行ってくるから」

「おっ!? 遂に花を貰えるんだべか!?」


 理玖の言葉に、大吾は目を輝かせる。


「うん。……だから、最後までしっかり彼の言うことを聞いてね。そしたら、ちゃんと花は渡すから。……じゃあ、後はよろしく」


 理玖はそう言うと、二人に背を向けて扉の方へと歩き出す。


「では、佐々木さん! この目隠しをしてください! そしたら移動するので、俺の手にしっかりと掴まって離さないでくださいね!」

「目、目隠し!?」


 理玖は二人の会話を聞きながら部屋を出ると、自分の部屋に戻った。

 大吾同様にセレモニースーツに着替えると、彼が欲しがっていた花である“ベナムール”を中心に優しげな色の花で構成されたブーケを持ち、再び部屋を後にするのだった。

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