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これが春ヶ丘高校生徒会です!

春になった。高校生活3回目の春だ。

そして、生徒会に入って3年目。

僕は春ヶ丘高校の生徒会長になった。


「次に生徒会長の話。中川くん、よろしくお願いします。」

「は、はい!」

今、返事をしっかり言えなかった黒髪のメガネでどこにでもいそうな地味な少年。

それが僕だ。

こうなるといつも頭が真っ白になってしまう。

席をたち、僕はステージの階段をのぼろうと足をあげた。つもりだった。

「うぎょぉぉ!!」

間抜けな声と共に階段に足をひっかけ豪快にこけた。


アハハハハハハハハハ!!!


あちらこちらから笑い声が聞こえる。

「あーぁ、洸ちゃんまたやってるよ。」

と呆れた声も聞こえた。

僕は逃げ出したい気持ちを抑えて、ステージに上がる。そしてマイクに手をかけて、スイッチが入ってるか確認する。

あーぁ、これで新一年生にも変な印象を持たせちゃったかなぁ。

諦め半分で僕は息を吸った。

「し、し、新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます!生徒会長の3A中川洸太です。今回の新入生歓迎会はいかがでしたか?楽しめたでしょうか?ではここで春ヶ丘高校の生徒会の紹介をしたいと思います。」

僕はそう言って手招きをした。

小走りで走ってきたのは生徒会のメンバーだ。

「僕たち、生徒会は男子3人。女子は2人の計5人で活動しています。ここで自己紹介をします!」

そして僕は、背の高い天然パーマ少年にマイクを渡す。

「洸ちゃーん、このマイク使えるよね?」


使えるからー!!!!

さっきまで僕、マイクではなしたからー!!

どうぞ安心して使ってください!


少年のボケっぷりに全校生徒は笑っている。

少年は頭をかき話始める。

「え~。3A入江響希です。生徒会では実際、何をしているかは分かりません。」

この響希の言葉にみんなは笑っている。

しかし、確かに響希は忙しくて生徒会の仕事が少ない。

響希は話を続ける。

「仕事が少ないため自由で平和にしています。新入生のみなさん、学校生活楽しんでくださーい。」


響希~!

それは生徒会がしっかりしてないみたいなことになってるぞ!

お願いだから生徒会の印象を悪くしないでおくれ~!


響希はマイクを隣の男子に渡す。

女の子たちは目を輝かせていた。

今、マイクを持っている男子は背が高く、足が長いイケメンだからだ!


だがしかし、僕はこいつが苦手だ。確かにイケメンだ!僕が比べられないくらい!

でも...でも...


イケメンくんはマイクを口に近づけた。

「こんちは。副会長の3C橋本優です。まぁ、はっきりいって生徒会の仕事は俺がやっているようなものです。みなさんが思った通り、うちの生徒会長はドジで頼りないです。だから毎日そのぶん俺が頑張ってるんですよねー」

チラッとこっちを優が見てくる。


こ、コノヤロー!!

言いたいこと言いやがって!

確かにドジだがここで言う必要はどこにもないだろーー!!!


「まぁ、これからもこの俺が頑張っていきたいと思うんで生徒会をヨロシク!」

優が話終わると大きな拍手が飛んでくる。


なんなんだこの差は!!!


優が隣にマイクを渡す。

おぉ!と新入生は驚く。

それもそのはず、今マイクを持っているのは優の双子の妹なのだから。

優の妹は髪は肩までというショートカットで背は小さめ顔は優とそっくりで美人だ。

「こんにちは。書記の3C橋本結です。兄の優と共に生徒会で頑張っています。これから頑張っていきますのでヨロシクお願いします。」

これもまた大きな拍手だ。


なんだよ!

これじゃあ、生徒会長が優みたいじゃないか!!


結が隣にマイクを渡す。

今、マイクを持っている女子は腰まで長く伸ばした黒髪と額縁眼鏡。背も高くスタイルはいい。

「初めまして、会計の3B藤岡奈央です。自分の仕事はしっかりこなせるように頑張りますのでヨロシクお願いします。」


まともな自己紹介は奈央だけかよ!


僕は奈央からマイクを受けとった。

そして

「これが春ヶ丘高校生徒会です!これからこのメンバーで学校行事など盛り上げていきます!ヨロシクお願いします!」


とりあえず、今日の新入生歓迎会は幕をおろした。


これから大変になりそうだが頑張っていこうじゃないか!


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