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異説鬼退治Ⅱ⑦

「というわけで、ツンデレラには是非組に戻ってきてもらいたいのだ」

 ヒイラギと呼ばれた組長はこう締めくくった。

 簡単に言えば、組がやばいからツンデレラ何とかしてってことです。

「嫌よ」

 即答。

「モゲルだかハゲルだか知らないけど、お爺様たちの武力で何とかすればいいのよ。私はここの生活が気に入ってるの! クレイジーなセクハラジジイとバイオレンスババア以外は」

 桃太郎と長倉はずずず、と緑茶を飲んでいます。

 家庭内の話に立ち入ってはいけませんね、と空気を読みました。

 お爺さんとお婆さんがいないので、会話がさくさく進みます。彼らがいたら? そりゃあ、場をぶち壊したあげく、ストーリーのベクトルごと変えかねません。え? もうすでに変えられてる? いや、そうです。その通りです。

「孫娘に言うことではないが……」

 ヒイラギは一口お茶を飲んでから続けます。

「実は……奥澤組も最近シマを荒らしているのだ。ここのトップが最恐のギタリストと呼ばれている男でね、ギターにニトログリセリンを装着してあたり一面焼け野が原にするという猛者なのだよ」

 お爺さんとお婆さん以外にそんなとんでも人間がいたとは。

 桃太郎は内心驚きましたが、まだまだ彼らに比べれば可愛いものです。

「次にね、日本武士道党の藤崎ゴドウが単身で組本部を襲撃するという事件が起こったんだ。日本武士道党というのは文字通り武士道による日本復興を唱える時代錯誤のきちが……暴力団でね、構成員が一人なんだ。だから、『暴力団ひとり』なんて呼ばれてたりもする。この間は真剣一本でビルを真っ二つにしていたのだ。ああ、昨日は竹槍でF15戦闘機を撃墜していたりもしたかな。さしあたって、この人間凶器を何とかしなければならない」

 頭に『や』のつく自由業は大変です。

 よくまあ、組本部が無事だったものです。

 アダマンチウムでできているのでしょうか、本部というのは。

 ていうか、こいつは本当に人間か?

 桃太郎はちょっとビビりました。

 涎を垂らしたホームズがまじめに話しているヒイラギのみたらし団子を掠め取ろうしたので、正宗の鞘でかっ飛ばします。

 長倉は

「大丈夫なのかアレ」

 と心配していましたが

「日常茶飯事です」

 と桃太郎は答えました。

 さて、ヒイラギの話は進みます。

「さらに!」

 まだいるんかい! と桃太郎はつっこみたくなりましたが、抑えます。桃太郎は我慢できる良い子ですから。その保護者と違って。

「最凶の賊が関西に出現したのだ」

 ヒイラギの顔は蒼白になっています。

「その名は……」

 その場にいた一同はごくりと唾を飲み込みました。

こんばんは、jokerです。

そろそろこのお話も終わりです。

もう少しお付き合いくださいませ。


さて、『鬼』とは誰のことでしょうか?


ではまた次回お会いできることを祈りつつ……

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