真っ白女
最近調子が良い…
ドアには意外と近かった。
うん、まさか数歩歩いただけで着くとは思わなかった。
「もうちょっと先じゃなかったっけ?」
「いや、もっと先だったろう」
2人の意見の食い違い。
「どこでもいいだろ。見つかったんならさ」
関係ナッシング!
「よし、入るぞー」
間髪いれずにドアを開ける。
後ろの竜真が五月蝿いけど無視。
どうせ仁が処理……ゲフン。対処するだろうし。
それよりもこっちが優先さ!
「次は何が出るのかなー」
目を凝らして中を見る。
んー?なんか動いてる……?
『か……して………』
ずるり
『返…して……』
ずるり ずるり
『私の……返して………』
ずるり ずるり
『返せぇぇぇええええ!!!』
「っ、ぎゃあああああ!!!!」
うっせ!両方うっせ!!
とりあえず。
「黙れ竜真」
「おぶぅっ………」
竜真を沈めておこう。
「ふう、良い仕事したな。さて、お化けさん?」
『ひっ!』
さっきまでの威勢はどこ行った。
「俺と遊ぼうぜ」
『ごめんなさいぃぃぃぃ!』
おっと土下座されちまった。
って、よく見るとこいつ女だし。
「おお、これぞ暴君……」
「仁、とりあえず黙れ」
「ラジャー」
さて、仁も黙ったし、こいつどうしようか。
「なあ」
『はいぃっ!!』
「そんなにおびえなくても何もしねぇよ」
多分。
『あ、ホントに?よかったー』
土下座って結構きついなーとか言いながら立ち上がる…あー、白装束。
土下座やめていいとは言ってねぇ。
「で、白装束。ここで何してたんだ?」
『白装束って私のこと?』
「それ以外に誰がいるんだ」
『んー、まいっか。何してたって……脅かしてた?』
疑問系かよ。
「よし、質問を変えよう。ここで何を探してた?」
『え、何も』
「はあ?返せ返せって言ってたのにか?」
『ああ、あれ?あれは演出だよー』
うん?なんかいらっときちゃったぞ?
「慧斗ストップ。その拳を下げろ」
「おっといけない」
無意識だったぜ☆
白装束ビビッてら。ぷぷっ。
『ごめんなさいごめんなさいだってしょうがないじゃないですか私の仕事なんだし大体どうしてビビッてくれないのさ普通の人ならビビッてくれるのに』
「生憎と普通じゃないんで」
「右に同じく」
ちょっとした自慢だったり。
「うーん……」
おや?竜真が目を覚ましたようだ。
「あれ?オレなんで寝てたんだ?」
『あ、どうもー。ご機嫌いかが?』
「わあああああっ!!!」
『そう、その反応が普通なのに!』
竜真と比べられたくないな。
口には出さないけど。
「さて、次行くか」
「何も無かったし」
「わーーーーーーっ!!!」
竜真も五月蝿いし。
「じゃあな、白装束」
『ばいばーい。………って、言うの忘れてた。ま、いっか』
別れた後に白装束が呟いてたことなんて知るわけないだろ。
長くなってしまった…
なるべく見やすいようにしようと思います
誤字脱字があれば知らせてください