消える
お久しぶりです。
とっとも久々に更新です。
そこには、おかっぱ頭の少女が立っていた。
『こんにちは、お兄ちゃんたち』
にっこりと笑った少女に、ゾッとした。
こいつは、ナンダ?
「へー、この学校にもこんなちっこい幽霊いるんだな」
「座敷童子か?」
座敷童子?
いや、違う気がする……。
座敷童子は幸運を呼ぶ妖怪だったはず。こんなに禍々しい訳がないだろ。
『ねえ、そこのお兄ちゃん』
「オレ?」
少女が指さしたのは竜真。
『そう。私と遊んで?』
「おう、いいぞ。何する?」
おい、状況を考えろよ。遊んでる場合じゃないだろ。
『じゃあ、かくれんぼしましょう』
「ああ」
そう答えた瞬間に、竜真が
消 え た
「…………え?」
「たつ…ま……?」
まるで、初めからそこにいなかったように消えてしまった。
『クスクスクスッ』
少女の笑い声にハッとした。
「てめぇ、何しやがった!」
『ふふっ、なぁんにもしてないよぉ?あのお兄ちゃんが自分から行ったんだよぉ』
自分から、だと?
「ふざけんなよ」
『ふざけてなんかないよぉ。事実を言っただけなのにぃ』
あのとき竜真は変な動きなんかしてなかった。
していたとしたらこいつとの会話だけで……。
…………まさかっ!
『あはっ、気付いたぁ?実はぁ、あの受け答えが“鍵”になってたのぉ』
ちっ、やっぱりか……。
「……竜真はどこに行った?」
仁が静かに言う。
『教えないよぉ!』
「そうか、なら…………オマエ、モウイラナイ」
ひゅっと何かが通り過ぎた音が聞こえたと思ったら、おかっぱ少女が悲鳴を上げた。
『いやあああ゛あああ゛あ゛ああああ゛あ゛あ゛!!!!いだい、いだいよおおお゛お゛おおおお゛おおお゛!!!!!!!』
顔を抑えて喚くおかっぱ少女の瞳が憎悪に染まっていく。
『許さない、許さないから!!!』
そう言い残しておかっぱ少女は消えた。
「…………なあ、仁。何投げたんだ?」
「理科室で見つけた硫酸。幽霊に効くとは思わなかった」
お、おおふ…………。
「あいつ、絶対に潰してやる」
やばい、仁が切れた………。
黒いオーラが見える…………。
久々すぎておかしいことになった気が……
うーん………