あーあ……
更新できました!
途中邪魔も入ったけど、無事に音楽室に辿りついた。
「音楽室でメジャーな怪談はなんだ?」
「『独りでに鳴るピアノ』じゃねーの」
ピアノか………。
「でも音は聞こえないな」
仁の言うとおり、ピアノの音なんて全く聞こえない。
「それじゃないとしたら『動くベートーベン』とか」
「まあとりあえず入ってみるぞ」
扉に手をかけて一気に開く。
慎重にしろ?それじゃあ面白みがないだろ。
まず視界に入ったのは大きめのグランドピアノ。
そしてピアノの椅子に座る男子。
なんだ、あいつ。
着ている服はうちの制服。だから気を抜いてしまった。
竜真が無防備に男子に近付く。
「なあ、お前こんなところでなにしてんだ?」
『…………た』
「は?」
『あハっ、見ツけた!』
「っ、下がれ、竜真!」
気付いたときには遅かった。
男子は竜真に手を伸ばしながら消えた。
と同時に竜真の体が傾く。
倒れるかと思ったが、なんとか倒れなかったようだ。
「た……つま…?」
仁が躊躇いがちに声をかける。
ゆっくりと竜真がこっちを向く。
その目はどこか虚ろで、狂気が宿っていた。
あれは竜真じゃない。
くそっ、のっとられてやがる!
『やっと、やっと手に入った!これで僕の願いが……!』
願い………?
いや、それよりも竜真をどうにかしないと駄目か。
「おい、どこに行くつもりだ」
音楽室から出ようとしている竜真もどきを仁が阻んだ。
『どこ………?決まってるでしょ、あいつらのところだよ』
竜真の体でそのしゃべり方はキモい。
「あいつら?」
『そうさ。僕を殺したあいつらさ』
なんか事情がありそうだな。
まあ、素直に答えてくれそうにないし、捕まえるか。
「仁、あいつ捕まえるぞ」
「ああ、わかった」
『何、僕の邪魔をする気?それなら容赦しないよ』
緊迫した空気が流れる。
ここは先手必勝だな。
「おらぁ!!」
『無駄だよ。僕は死んでるんだから物理攻撃は効かなぎゃん!!』
こいつバカだ。今は竜真の肉体だから攻撃当たるって。
「確保」
「了解」
仁が素早くロープでぐるぐる巻きにした。
ちょっと待て、そのロープはどこから出した。
「さて、洗いざらいはいてもらおうか」
竜真もどきの胸元をがっと掴んで脅す。
『ふんっ、言うわけないでしょ』
「そうか、なら………」
『ちょっと、何してr…ちょ、やめっ、やめて!おねが、い!はっ、ほんとにお願いだから!あはははっ、はっ、やめ、やめてーーーーーーーー!!!』
ただくすぐってるだけなのに効果抜群。
竜真もくすぐり弱いしな~。
効いてよかったぜ。
数分後、呼吸困難になりかけてる竜真もどきが完成した。
そんな竜真もどきを憐れんだ目で見ている仁。
そんな目で見てやるなよ。
竜真ピンチ!
最近仁が慧斗の影響受けまくってる気が……
音楽室の怪談は思いついたものを書いただけなのでメジャーなのかはわかりません。