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デバッグ作業のつもりが、バグ(溺愛)だらけでコンパイル通らないんです!   作者: 天汐香弓


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6/6

第六章NTR√は囁く ~伯爵の誘惑・新たな変数~

実はこのストーリーでゲーム作ったんですが、変数がでかすぎて、一直線に話が進んで3回選択肢を選んで終わりました/(^o^)\ゲームにするときはちゃんとした変数にしたいと思います。

アレクセイの私室で、ミナトはソファの端に縮こまっていた。

鍵のかかった扉、閉ざされた窓。

王太子の溺愛モードがフルスロットルで、ミナトの回避ロジックはすでにオーバーヒート寸前だ。

「アレクセイ殿下……これは本当に誤解です。私はただ、平穏に……」

「ミナト。」

アレクセイは膝をついたまま、ミナトの手を両手で包み込む。

クールな銀髪が揺れ、普段の完璧超人ぶりが嘘のように、瞳に熱が宿っている。

「もう逃げなくていい。私がお前を守る。将軍のような粗野な男に、二度と触れさせない。」

ミナトの脳内コードが悲鳴を上げる。

Python# アレクセイ溺愛モード進行中

alexei_possession_level = 999 # 上限突破

escape_attempt_success_rate = 0.01 # ほぼゼロ

if possession_level >= 900:

print("Locked: Prince_route_final = True")

print("Warning: Freedom_variable = 0")

(このままじゃ本当に王太子の私物化確定だ……。仕様書書き換え失敗。論理的説得も感情オーバーライドで無効。もう打つ手がない……)

その時――

窓の外から、かすかな物音。

カーテンがわずかに揺れ、月光が差し込む隙間から、優雅な影が滑り込んできた。

マーク・ド・ブリュン伯爵。

アレクセイの従兄であり、王家と同格の権力を持つ男。

黒いシルクのマントを翻し、銀の仮面のような微笑みを浮かべて、ミナトの前に立った。

「やあ、ミナト君。随分と……お疲れのようだね。」

アレクセイが即座に立ち上がり、剣に手をかけようとする。

「マーク……! どうやってここに? ここは私の私室だぞ!」

マークは片手を軽く上げ、落ち着いた声で制する。

「落ち着け、従弟よ。夜這いではないよ。ただの……お見舞いさ。」

彼の視線が、ミナトに注がれる。

優雅だが、底知れぬ腹黒さを湛えた瞳。

ミナトの視界に、初めての「希望の変数」が浮かんだ。

Python# 新規高位対象検知: マーク・ド・ブリュン

target_name = "マーク・ド・ブリュン"

age = 30

position = "大伯爵(ヤオイ家と同格)"

romance_flag_risk = 92 # 高めだが、まだ制御可能?

character_type = "腹黒・NTR系攻め"

special_variable = "Freedom_Override_Key" # 自由度上書きキー?!

suppress_power = 98 # 王太子に対する抑止力

danger_level = "High" → "Potential_Ally?"

マークはゆっくりとミナトに近づき、アレクセイの視線を無視して、ミナトの頰に指を滑らせる。

触れ方は優しく、しかし所有欲を隠さない。

「このままでは、君は王太子の名のもとに自由を奪われる。

アレクセイは完璧主義者だ。一度手に入れたものは、決して手放さない。

だが私ならば……ヤオイ家と同格。

王太子の行動を牽制し、君に自由を与えることができる。」

ミナトの心臓が跳ねる。

(自由……? 変数で言うと、freedom_level を上書きできるキーを持ってるってことか?

ラングの俺様支配、アレクセイの執着溺愛……どちらも逃れられないなら、この男なら……!)

マークはさらに囁く。

声は甘く、毒のように染み込む。

「ミナト……私に運命を預けないか?

君を王太子から『奪う』ことで、私のものにできる。

そして、君が望むなら……この国で最も自由な身分を与えよう。

ただし、代わりに――私だけのものになるという条件でね。」

アレクセイの顔が歪む。

「マーク! お前……ミナトに手を出す気か!」

マークは微笑んだまま、アレクセイに視線を移す。

「従弟よ。君は王太子だ。だが、私はヤオイ家の血を引く伯爵。

王太子の『私物化』を、宮廷法で止める権利がある。

今ここで剣を抜けば、君の立場が危うくなるよ?」

アレクセイの手が震える。

抑止力が効いている。

王太子は一瞬、ミナトを睨み、そしてマークを睨み――

「くっ……今は引く。だが、ミナトは私のものだ。」

アレクセイは踵を返し、部屋を出て行った。

扉が閉まる音が、静かに響く。

残された部屋で、マークはミナトの顎を優しく持ち上げた。

距離、10cm。

甘い香りが漂う。

「さあ、ミナト。

選択の時間だよ。

王太子の檻か、私の腕か。

……どちらも、君を逃がさないけどね。」

ミナトの視界に、コードが乱れ始める。

Python# NTRルート発動: 伯爵介入

ntr_route_unlocked = True

freedom_variable = "Potential_Override" # 上書き可能?

if choose_mark:

alexei_rage += 500

lang_jealousy += 300

print("New flag: Captured_by_bercount = True")

print("Warning: All routes converging to Bad End?")

else:

print("Back to Prince_route: Eternal_captivity")

ミナトは震える声で呟いた。

「自由……本当に、くれるのか?

それとも、これもまた新しいバグ……?」

マークの唇が、耳元で囁く。

「試してみればいい。

君の運命は、もう私の手の中だよ。」

外では、アレクセイの怒りの足音が遠ざかり、ラングの咆哮が聞こえ始めていた。

ミナトの異世界デバッグ生活は、

NTRという最悪の新バグによって、

さらに予測不能なマルチエンド地獄へと突き進んでいくのだった。

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