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私が純愛を読まない理由

作者: 梨泡

いつからだろう、こんなに食に拘るようになったのは。思えば何でも食べると言っていたあの頃は何も食べていないだけだったのかも知れない。そして私は純粋な愛、それも複数人から特定の1人を選んで愛する作品、俗に言うハーレム作品を好んで食べれなくなってしまった。

何故だろうかと常々考えてきたが、どうも二つの理由によるものだという結論に至った。

一つはその清らかさ故だと考える。私の目の前に広がる光景は私とその息子を泣かせるには余りにも美し過ぎるのだ。視界には二人美しく絶頂する光景が広がり、しかしその片隅で私は一人穢れていく。そんな状況に惨めさで枕をぬらすのはそう難しい話しではなかった。もう一つは、選ばれなかったヒロインへの同情だろう。愛し合う2人を見ているとどうしても考えてしまう、選ばれなかった者達を、その気持ちを。そして私は愚かにも、傲慢にもその者達を憐れんでしまうのだ。しかし同時に思うそれは彼女達にとってとても屈辱的ことなのではないかと、いやきっとそうに違いないのだと。ならばもう私は読むべきではないのではないかと。

ここまで様々な理由を挙げてきたが結局のところ私はただ妬ましいだけなのだと思う。

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