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夢渡の女帝  作者: monoll
第2章 眠れる森と焔の夢
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第2章08-2「Choose One(Level 1:One More)」

「君の雇い主って、誰なんだ?」


 そんなありきたりな、前もって考えていた疑問の内の一つが飛び出ていた。

 レイラさんを国から追放し、亡き者にせんと刺客を差し向けたのが、この忍者女を含めた3人。配送元は月の国のトップだろうと、レイラさんから話を聞いた時から推測してはいたが、推定を断定にしたい気持ちが勝ってしまったらしい。

 オレの無鉄砲な質問に、忍者女はどう反応するのかーー。


「はぁ、オジサンも同じ穴のむじなだったかぁ。あまり期待してなかったけど、想像通りに期待未満の時ってめっちゃ萎えるわよね」

「うるせぇ!オレだってもう少しまともな質問したかったよ!」


 いかん、一人称の化けの皮が剥がれてきた。想像通りの冷えた対応に、つい心の声が砕けた言葉になってしまう。

 どんな内容であれ、言葉の弾丸は常に一方向。残念ながら、撃ち出してしまったものは後出し修正不可能である。どんな結果になったとしても、やらかしてしまった事は受け入れなければならない。


「当然、黙秘権を行使するわ。仮にあたしが傭兵だったとしたら、尚の事よねぇ」

「うぐっ」


 予測可能回避不可能な流れとはいえ、実際にその答えを聞くと中々に堪えるものがある。言葉のナイフがグサリと、クリティカルに刺さったような心持ちだ。

 それに、オレより先にレイラさんが質問していそうな会話は避けるべきだと、よく考えれば解るものなのに。我ながら、あと一歩の思考が毎回足りない。


「カケル様、ソレイユ様の事情は私が後ほどお話しますので。今は違う事をお聞きになった方が良いかと…」


 ありがとうレイラさん、でもその一言がトドメだったんだ。あぁ、自分の浅慮さのせいで心が痛い。ついでに開きかけていた目も、光でくらんで世界が回っている。


「フン、あたしの気紛れがそう何度も続くと思わない事ね。次も同じような質問してきたら、口も利いてやらないから」


 ご無体な…。確かに自業自得なのだが、それにしても辛辣過ぎやしないか。この夢世界、オレにもう少し優しくしてくれても良いと思うぞ…。

 だが、あの忍者女の言葉通りに捉えるなら、まだ最後のチャンスは貰えているという事。ここで彼女と何かしらの交渉が始められなければ、これからも3人目の刺客の影に怯え続ける事になる。それだけは、絶対に避けなければ。


「どうしたの、今のでもう質問は完売?それならあたしの前から今すぐ消えてちょうだい」


 猫かアンタ、気が短すぎるわ!…えぇい、考える時間もない。何でもいい、何かきっかけになる話題でも作れれば!

 そう気持ちがはやりながらも、オレはさらに口を開く。この話題が、状況打破の突破口になると信じてーー。

次回はAルート・Bルートと分岐します。どちらも後日、投稿予定です。


【追記】4/23目標にまずは1ルート分を開通させていきます。少しお時間をいただきますが、今しばらくお待ちいただきますようお願いいたします。


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●ソレイユの好感度を上げるには?

話を乗せてあげる(≒会話の主導権を握ってもらう)方法が一番手っ取り早いです。レイラと違い、主人公君に配慮した物言いをしない事が多く、地雷もレイラより気持ち多め。とはいえ、レイラの話題を振らなければ基本的に即座に感情が爆発する事はありません。


今回は返す言葉に気をつければ、ソレイユとの会話で自然と好感度は上がります。相手が会話を打ち切ろうとしても、根気よく話を続けさせましょう。頑張れ、主人公君オッサン

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