断片5「Trial No.2:針を止めた時計」
時間の流れは残酷だ。一方向にしか流れず、決して元には戻らない。全てを無かった事にしてやり直す、そんな夢の機械は未だ空想の産物に過ぎない。
あの時こうしておけば良かった、そんな反省は何度した事か。これから何度する事か。その度に何度己を笑い飛ばし、悔しさに涙する事か。
また一つ、何かが欠けていく音がする。幼子の脆い何かが、歪む音がする。
「人生とは選択の連続である」とは誰の言葉だったか。観劇に興味のなかった齢4つの幼子は果たして、いつその言葉を識ったのか。
時計の針が止まった世界を憧憬し、その世界が在る事を識るのは。その幼子にとって、どれくらいの時間を要するに留まっただろうか。
●飛ばせないCMとか見る気失せるんですけど…
たった300字なんです!そう言わず見ていってくださいよ!
そう、300字を読むのなんて大体1分、たった1分ですから!だから飛ばさないでー!!
●真面目な話、「時計の針が止まった世界」に憧れない子供っていなくない?
ごもっとも…。問題は、それをいかに早く卒業するかです。
ぬるま湯は居心地が良いですよー。自分から出ていくなんて勿体ない、苦難の道を敢えて進むなんてマゾい事を誰がするものですか。勉強?仕事?そんなもの将来の自分に任せれば良いんですよ!
いつまでも子供っぽいと、よく形容されるような人…いませんか?




