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空想世界の転移旅 ー防御脳筋こそ最強ー  作者: 寝ないネコ
第一幕 始まりの冒険編
14/41

1−11 VS 巨牙虎

(誤字脱字のご報告をお願いします)

 殺るべきこと……やるべきことはとりあえず一通り終えた。


《討伐ミッション条件を達成ーーゴブリンを200体討伐する(SP+2》

《称号『ゴブリンの天敵』を入手しましたので、スキル『(中)ゴブリンの天敵』を習得しました》

《レベルが22になりましたので、SPが3増えました》


『スキルショップ』

 現在あるSP:10

 現在交換できるスキル一覧

 補助:なし

 特殊:なし

 能力:『魔力上昇E−(SP1)』『物理耐性E−(SP1)』

 一般:『守護障壁E−(SP1)』『火魔法E−(SP1)』『水魔法E−(SP1)』『剣術E−(SP1)』『鍛治E−(SP1)』『双刀術E−(SP1)』

 スキル一覧を更新:SP1


 レベル上げの回転率が初期と比べてエグいことになってる……。スキルに関して、魔法が新たに二種類追加、そしてバリアが使えるスキルが一つと。バリア系のスキルが欲しかったので、守護スキルは絶対交換する。そして防御脳筋のために『物理耐性』を見過ごすわけにはいかない。


 魔法系に関して俺の魔法適性が低いようじゃまともな魔法使えそうにないから、いらないとは思うけど……火起こしとか、水の生成ぐらいはできそうだから一応取っとく、決して魔法に対して微かな希望を抱いているわけではないので、そこは勘違いせずに。


《スキル『守護障壁E−』とスキル『物理耐性E−』とスキル『火魔法E−』とスキル『水魔法E−』を習得しました》


『それにしても、主は凄いですね』

「ん? 何が?」

『初めて竜星(ドラゴン・メテオ)を使ったとは思えない滑らかな準備動作をしていました。精度も威力も申し分ないですし、主には才能があるかもしれません』


 なぜか分からないけど、『竜星(ドラゴン・メテオ)』を含めたスキルは獲得した時点で使い方も覚えるんだよね。 なんていうか……体が自然に動いて、何をすべきか教えてくれる。まあ、おかげてスキルを獲得するたびに俺は強くなれる。





 今俺は森から一番近い人間の村を目指している。なぜ『飛行(フライ)』を使わないかというと『竜星(ドラゴン・メテオ)』を使った影響で魔力が底をついたから飛行は使えない。


 不思議なことに『空力斬(エアー・スラッシュ)』は筋力依存のスキルだから魔力を使わなくてく発動できる、つまりあの惨状は俺のパワーによるものだ、まさか俺ってすごい力持ちになったりして? 


 まあ、そんなことより魔力枯渇は浮空本島で集めたフルーツを食べれば解決するのだが、いつ再びあの場所に行けるかも分からない上に魔力回復手段の代替も見つかっていないことから、俺は緊急事態以外では使わないと決めている。


 道中何体か魔物に出会っているけど、どれも弱い魔物ばかり、正直手応えはないから戦闘したという感じはない。


 慢心はよくないと思うけど、今の俺は緊張感ゼロと言ってもいいほど落ち着いている。


『主、前方にやや強力の魔物がいます』

「どれどれ……巨牙虎(ファング・タイガー)?」


 名前からすると恐らく虎型の魔物だろう。弱い魔物としか戦っていないから正直退屈していた。少しワクワクしてきたぞ。


 俺はスキルで気配をある程度消して、気付かれないように巨牙虎(ファング・タイガー)に近づく。そして見えてきたのは、真っ白な体と長い牙、鋭い爪と長い尻尾を持つ虎だった。なかなか厳つい見た目にしている。


 ちなみに魔物系の設定はバハムート以外考えていなかった、つまりコイツらは独自進化した魔物であり、独自の生態系を築き上げている。


 あっ、気付かれたようだ。やはりここまで接近してしまうと匂いでバレてしまうな。さあー、君のステータスはいかほどに……。


[種族]巨牙虎(ファング・タイガー)

[レベル]13

[魔法適性]

 火適性:E−

 水適性:E−

 地適性:E−

 風適性:E−

 光適性:E−

 闇適性:E−

[スキル]

 一般:『巨牙砕D』『引っ掻きD−』

[備考]虎型魔物の下位種、危険度はDランク。速度で敵を翻弄し、背後から牙で敵を噛み砕く。

 

 天空爪熊スカイ・クロー・ベアーと比べると強いな、それでもまだ危険度ランクはDか。うーん、そのスキルだったら防御脳筋を実行できそう……実は試したいことがある、以前は天空ゴブリンだったけど、今度はこの魔物に対して試したい。やはり『|空力斬《エアー・スラッシュ』ばっかり使うのもよくないからな。今こそは防御脳筋の真髄を見せる時!


『ご武運を』


 まずは様子見だ。コイツは完全に俺のことを獲物としか見てないな、ヨダレ垂らしまくってんな。


 警戒しているけど、いつまで経っても襲ってこない。なるほど、意外と欲望をコントロールできる慎重タイプだなコイツ。


「ならば俺から行かせてもらう」


 足に力を入れて地面を蹴る。一気に接近して巨牙虎(ファング・タイガー)の目の前まで詰める。

 

 俺の行動に驚いたのか、巨牙虎(ファング・タイガー)は反応が遅れた。


「逃がさないぞ」


 巨牙虎(ファング・タイガー)の胴体をガッシリと掴んで持ち上げて、グルグルと振り回して投げ飛ばす。


「ガァァァァウ!!!」


 投げ飛ばされた巨牙虎(ファング・タイガー)は一歩後退りして体勢を立て直す、真っ白な体は血の汚れが目立つ。そして巨牙虎(ファング・タイガー)は俺をひと睨みして一気に加速して俺の周りを縦横無尽に駆け回る。


「なるほど、これはちょっと厄介そうだね」


 そして巨牙虎(ファング・タイガー)は俺の後ろにまわり、高くジャンプして飛びかかってきた。長い牙で俺の体を噛みちぎろうとする。


「甘いぜ」


 もちろんこれはわざとだ。隙を見せるフリをして近づかせる。


 そしてーー


「ガァウ!?」


 俺を仕留めたと油断した巨牙虎(ファング・タイガー)の首を掴み、地面に押さえつける。動けなければそのご自慢の速さに意味はない! 巨牙虎(ファング・タイガー)は必死に逃げようとして俺の腕を爪で引っ掻ける。はっはっはっ! 攻撃は最大の防御? 否、防御こそ最大の攻撃なのだ! その自慢の爪も牙も俺の防御脳筋の前では無意味のようだな!


「無理だ、大人しくしやがれ」


 左手で巨牙虎(ファング・タイガー)を押さえつけて、右手で拳を握りしめる。


「喰らえ、全力パンチ!!!」


 鋭い殴りが巨牙虎(ファング・タイガー)の顎に命中。


 今の一撃はヤツの牙を折った。


「まだまだ」


 今度はアッパーが顎を捉え、巨牙虎(ファング・タイガー)を殴り飛ばす。


 パァァァァンッッ!!!


 巨牙虎(ファング・タイガー)は殴られた勢いで地面で何回か跳ねて木に強く直撃した。そして崩れ落ちて動かなくなった。


「防御を蔑ろにしたのが貴様の敗北の原因だ」

『お見事でした』


《討伐ミッションを達成ーー巨牙虎(ファング・タイガー)を討伐する(SP+1)》

《行動ミッションを達成ーー身体能力のみでDランク魔物を討伐する(SP+1)》

《レベルが23になりましたので、SPが1増えました》


 巨牙虎(ファング・タイガー)を討伐したことによって様々なログが流れた。今回は同時二つの条件を達成したようだ。正直言って、戦闘はちょっと呆気なかった。やはり防御脳筋は最強。 


「ふー、結構いい運動になったぜ」


 生身、そして武器なしの状態でこんな魔物と戦えたのはにわかに信じがたい話、まるで夢みたいだ。しかし戦闘による興奮と巨牙虎(ファング・タイガー)を倒した達成感がこれは現実と俺に告げてくれる。


 そうだ、魔物といえば素材だ、この巨牙虎(ファング・タイガー)も素材としての価値があるかも。このまま放置するのは流石に勿体無い、せっかく地上に来て初めて討伐したまともな魔物だからな、『空間収納』に入れよっと。あと折れた牙も回収しないと、こいう魔物は牙が一番使えるからな。


 俺は落ちていた牙とファングタイガーの死体を回収した。


「よし、これで大丈夫」


 さて、引き続き村を目指そう!




バトルは続く?

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