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今までにない夜

日記帳を開き、今まで書き溜めた内容を確認する。

そして、モモルナは自分の死因について考えた。


(これまで毒殺、刺殺、毒殺、刺殺…何者かに殺されている)


窓にはあたる雨がさらに激しくなり、雷が鳴り響いた。

モモルナはある事に気が付き、目を見開き青ざめた。


(この流れだと次は……毒殺?!)


「むむむ…」と唸りながら、毒殺された時の事を思い出しかけて、

ブンブンと頭を振って頭から追い出す。


(いやいやいや!!次はない!!生き抜くために頑張るんでしょう!!)


もしかしたら、その何者かは特別教育に参加している令嬢と繋がっているのかもしれない。

殺された状況を考えても、モモルナの行動に詳しすぎるのだ。

過去の記憶を辿りながら、特別教育に参加した令嬢たちを思い出す。


(参加する令嬢は私を含めて6人…)


どの令嬢も怪しそうな感じはしないし、一緒に被害を受けた令嬢もいる。

そもそも、令嬢を怪しいと思うこと自体、間違っているかもしれないが、

白黒付けるためにも特別教育で情報を集めていくしかない。


(いよいよ明日から始まるのね…)


明日は大広間で舞踏会が開催され、そこで特別教育の始まりが宣言される。

そして、特別教育に参加する令嬢達が、王族や王族に近い貴族に紹介されるのだ。


明日からの事を考えていると、ドアをノックする音が聞こえた。

突然の訪問者を不思議に思いながら、メリサが開けたドアを見てみるとオリビア居た。


「失礼いたします。モモルナ様、突然申し訳ございません。

 国王陛下からの招待状をお届けに参りました。」


メリサがオリビアから招待状を受け取り、モモルナに届ける。

招待状の内容は『今日の夕食を一緒にどうですか?』というものだった。

どうやら、特別教育に参加する令嬢6名全員が王宮に到着したので、

夕食を取りながら顔合わせをしないかという事らしい。


過去にはなかった出来事にモモルナは戸惑う。


(ど、どういうこと?!)


ただ、今わかっている事はひとつある。

国王陛下からの招待を断るのは不敬にあたると言うこと。

モモルナは意を決してオリビアに参加の旨を伝える。


「お招きありがとうございます。喜んで参加させていただきます。

 国王陛下のお心遣いに感謝致します、とお伝えください。」

「かしこまりました。 では、6の鐘にお迎えに参ります。」


オリビアが去ったのを確認して、大き目なため息をついた。

今まで経験したことがない夜が始まるということに、モモルナは不安を覚えた。

少しずつ過去の事を出せたらと思っていますが、なかなか上手く出せません。

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