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七。一時の休息

とりあえずギルドから出た俺たちは今夜の宿探しから開始した。


ちなみにこの国の硬貨の話をしておくと1円当たり1ギル(1G)となっている。

物の価値とかも日本とあんまり変わらないみたいだ。

そして現在の所持金は500万G。

全部、ヴィル王から貰ったんだけど価値を聞かされた時はかなり焦った。

そもそもヴィル王が比喩として使っていたのだが、円の価値を知っていたのが驚きだ。


まぁ、そういう事なので。


「今日は良いとこ泊まろうな!全部俺と彩の金から出るし!」


…おっと。大通りでこんなこと言うのはまずかったかも。


あと、今更だけど女子と一緒の所に泊まるってなんか恥ずかしい。

部屋は別々だよな…?

緊張してきた…


「あ、あそこなんてどう?」


彩の指差す先にはかなり大きな建物がある。

うーん……まぁ、ここでいっか。

俺としてはもう少しいい所でも良かったんだけどなぁって感じ


「俺は大丈夫だけどエアは?」


「いいと思いますよ。宿泊施設に泊まるのってひさしぶりなので、わくわくします!」


よし!全会一致だしここにしよっか!

と顔で表現して、建物へと足を進める。


入口のドアを開けるとホテル特有のなんかテンション上がる香り。

そして黒を基調としたロビーが目に入った。

天井は高く中央に設置された円状の池(水深5センチくらい)に照らされた光が反射していて幻想的だった。


簡単に言うとめっちゃ綺麗。


手早くチェックインを済ませ、部屋との初コンタクト。

まぁ普通のビジネスホテルみたいな感じかなぁ。


ちなみに残念ながら、というか当然部屋では一人ぼっちだ。


この世界にはスマホなんて無いためすることも無いし、一人部屋にしては大きなベッドに飛び込み天井を見つめていた。


……マジで暇。

そういえば俺のステータスって子供レベルって事は大人になれば上がるのか?

……そう言えばこの国だと俺、成人だった。

なんか15歳で成人らしい。なんて言うか早いよね。


さて。

ここの宿泊所は3人で朝・夕食事付き2万5千ギル。

良いとこって思ってた割にそこまで高くもない。

まぁ、他の旅館は1000G前後だからそもそも宿泊費は日本とは色々違うと考えていいだろう。

てことで、まぁしばらくお世話になろうかな。


______________________



中級家庭……と言っても村全体で貧しい中の中級の家庭の次女としてこの世に生を持ったエアにとって上級クラスの宿泊所はかなり久しぶりだった。

こちらに来てからは親から貰っていた少ない金で暮らしていたので本当にナオキ達には感謝である。

……あ、決して金目的で近づいたとかそういう風に思わないで欲しい。

実際は歳もそこまで離れてないし仲良くなれそうだなぁって思ったから。


ただせっかく熱々状態のココアを買ってたのに途中で呼ばれたせいでなんとも言えない温度になってたのは正直、結構残念だったりする。


ともかく……

「本当にありがとうございました。助かりました。」


「そんなこと気にしなくても大丈夫! これから一緒に冒険する仲間なんだし!」


このアヤって言う人はちょっと前に名前だけ王都でも一部では有名になってた。

世界を救う勇者とかなんとか。

実際の顔は誰も知らなかったけれど、まさか普通の女の子なんて誰が予想しただろう。

ギルドの職員さんは全く気付いてないみたいだけれど。


「ところでアヤは勇者なんですよね?ってことは魔王を倒したりもするんですか?」


聞きながらベッドの上に座ってみると思ってた以上にふかふかだった。飛び跳ねたい衝動に駆られるが我慢しよう……


「んー……そうらしいんだけどね……実は魔王って私らしいんだよね」


「……と言いますと?」


「まず私は2人います。次に勇者の私はここに居て魔王の私は何処かにいる。……分かった?」


「分かりました」


アヤも同じくベッドの上に座りちょっと跳ねてから説明してくれた。

……エアも飛んでおけば良かった……


それはともかくアヤは今宵の魔王兼勇者……

立場が重すぎてエアには想像も出来ない程の苦労があるのだろう。


そこで扉の音が聞こえた。


「晩御飯食べに行こーぜ!」


ナオキが扉の外から話しかけてきている。


今度こそベッドのうえで飛び跳ねようと思ってたのに……

でもお腹空いたしご飯が優先。

エアもかなり楽しみにしていたのです。


______________________


「お、おぉー?」


テーブルに並んだ食事は美味しそうではある。

1部を除いては……


今、俺の目の前には様々な料理があるのだがその真ん中にでかでかと置かれた1品に全神経が持っていかれる。

それ程にこの料理だけは異彩を放っていた


「水かきが付いた巨大な足ってなんだよ!」


多分カエルか何かの足だろう。

伸ばしたら50センチは超えるであろうカエルの足がそこにある。


「想像以上の料理ですね!最高です」


「だよねだよね!私もさいこー!」


なんなん。この2人。女子だろ?

女子ってカエル嫌いなものだよな。

もしかしてこっちでは結構ポピュラーなのか?

彩もこっちに来て半月くらい経つらしいし


まぁ他の料理から食べよう。


……とりあえず近くにあったサラダ的なのを食べたりスープ的なのを飲んだりして、結局残るはカエルだけになった。

ちなみにカエルの他の料理は美味しかった。


どうせこれからも食わないといけないんだし


食べてみた。

結論。鶏肉。

まぁ、確かにカエルは鶏肉に似てるって言うし。


「「「ごちそうさまでした!」」」


俺以外はとっくに食べて終わってたのにわざわざ俺にあわせてきた。

まぁ、いいけど。





〜魔王連合(彩)〜


「クラフト・エッサンス・タイニ」


コールが作ってくれた異空間で私は経験値稼ぎをしていた。

ここならばいくら魔法をぶっぱなしても関係ないらしい。

……という事で空からガソリンみたいなのをばらまいている。


「エスプロジオーネ・ラージ!」


そのガソリンもどきに向かって特大の炎魔法をぶっぱなす。


……お。レベルが上がった。また上がった!

この世界では自らが放った魔法で敵を倒した時、自分の経験値になるらしい。


今のレベルは35。習得魔法は80を超える。


さぁて、待ってろよ〜!エルドル王!

こんにちは!

今回はエア視点の所もありましたね!

個人的には結構力入れてます。

……あとは魔王彩がめちゃくちゃ強い!


さて、今回も最後まで読んで頂きありがとうございました!


2020年4月 妹と共に某有名アニメ(録画)を見ながら

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