十九。ごみ拾い
「直樹ー? おーい、生きてるー?」
絶賛私たちはクエスト的なやつを受けようと思って、ギルドに来ている。
……来てるんだけど直樹がなんでかクエスト一覧を見てフリーズしてます。はい。
「……ナオキ?どうしたんでしょうか……」
エアにまで心配かけて……罪悪感とか無いのかな?それかこっちの世界に来てからのストレスで精神がぱっぱらぱーになったとか?
「……あ、すまん。……彩、これ見て何も思わないか?よーく見てみろって」
と言われても………あ、どこかで見た事あるような顔……確かクラスメートの……伊藤真希
……真希さん?
「な?彩はあんまり遊んだ覚え無いかもだけど、真希と俺と彩と、あと潤って奴の4人でよく遊んでたんだよ……」
……やっぱり直樹に関係する過去だけは記憶に無い……
確か魔王としての私がその記憶を持ってるんだっけ?
直樹の知る私ってどんな人なんだろ……
直樹と普通に話してるのなら同類?なんとも言えない心境……
〜魔王城〜
「はぁっくしょん!!」
「おや、魔王様。風邪ですかな?」
「いや、なんだか風評被害を受けたような気がしただけだから大丈夫……ずびび」
〜ギルド〜
ところでこの真希さんの出してるクエストは……
【どこかの優しい方が魔王を倒してくれたら良いのになぁ……ちらっ……良いのになぁ…】
「真希さんって馬鹿な人だったの?」
普通の冒険者達が集まるギルドに魔王倒せる人なんて普通に居たら怖い。
あと冒険者で倒せるなら私達の存在意味が無くなるし、そもそも魔王って私の第2の体だから敵とは言え、殺されるのは抵抗がある……
「真希……割と頭は良かったよ……」
憐れむようにクエスト一覧を見る直樹。
「……えっと、そろそろどのクエストに行くか決めないかい?ボクも暇だから……」
特に受けたいクエストは無いかも……
ダンジョン攻略はかなり気になるけど、近々王城で開かれるパーティーに誘われてるから簡単なのしか出来ないんだよねぇ……
「今度のパーティー終わってからにしない?」
他のクエストと言えばゴミ拾いとか求人募集とか……
わざわざ異世界に来てすることではないような……いや、良い事だけど……
「俺も異世界来てまでごみ拾いなんてしたくねぇよ〜」
ギルドの人が見てるのによくそんなこと言えるよね……あ、馬鹿だから仕方ないか……
さて、ん?エアはどこだろ……
「直樹〜エア知らない?」
お久しぶりです。テスト期間終わってしばらくぼーっとしてました。
最近良い事ありました。うれしかたです。
うえーい。
2020年8月 ワタシハショウガクセイ(嘘)