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十六。海水浴ならぬ池浴

「テレポート・フォース!」


アルリエがそう唱えるや、俺達の周りを淡い光が包み込む。

これが転移魔法…


以前から転移ってどうやって起こるんだろうとは思ってた。


その謎がついに……


分かるわけでも無く……海?に着いた


「なぁ、なんで海なんだ?池じゃねぇの?」


遠くまで続く地平線。

絶え間なく繰り返される……なんて言うんだ?

潮の満ち干き。


この世界に月なんて無いのになんで潮が動くんだろうなぁ……


「……海とはなんですか?」


「僕もそう思っていた所だよ。海とはなんだい?」


彩の方を見る。

へっ!と言い出しそうな顔で見てきているので、すぐに視線を逸らす。


海の概念が無いのか。

うん。


「海っつうのは怪我した時に出る黄色いやつだ。気にすんな」


「あ、あれですか…」


「どうして池と膿を間違えるんだい……」


ここで話を面倒くさくしてもあれだしなぁ…

と思ったので膿という事にしておいた。


波打ち際(?)では絶え間なく水が満ち干きしている。なんか魚的なやつを捕まえたくなるなぁ…


「所で魚とかいんのか?」


「もちろん居るとも。」


余計に魚をとりたいと本能が騒ぎはじめる。

この世界に来てから魚とか食べてないし。


捕まえる道具はリコルド・クラフトでなんとかなるし。


「ところでここで何がしたかったんだ?」


「いや、ちょっと金目の物を集めようと思ってね…… 」


はぁ……つまりお宝探しと。

別に金には困ってないんだけどなぁ……

てかどこにあんだ?

この池から探すとかほとんど不可能だし。


「ナオキ、ニンニクを作って持っていてくれるかい?」


にんにく?別に良いけど。


「リコルド・クラフト」


どうせならと思い50個程のにんにくを生成する。

多いに越したことはないしな。


「で、どうすんだ?」


「決まってるじゃないか。僕は泳ぐつもりで来たよ」


いや、今は冬なんですけど。

確かに魔法で体温を暖かくすればいい話だがなんでそこまでして泳ぎたいのだろう。

あと、なんでにんにくを作らされたのかも謎だし。


「水着は各自で作れば良い。無理な人は僕が作ろう」


ああ見えてアルリエは面倒見は良いんだな……

さてと、俺もパパっと海パンに着替えてきますか!


「リコルド・クラフト」


本日大活躍中の物体生成魔法で水着を作る。


近くの木の裏でそれに着替えて……


どうすればいいんだ?今は戻れないだろうしなぁ…


一応聞いておくか。


「おぉーい!そっちは着替えて終わったかぁ?」


「もちろんだよ。早く帰ってくるといい」


お、みんな早いな。なら……


「え、ちょっと待ってください!」


「まだダメ!」


さぁ、待っとくか。

もうアイツのことなんて信用しない。



それからしばらくして、4人共、足が水に浸かるくらいまで海のような池に入る。


にしても水綺麗だなぁ……

コップの水くらい透き通っている。


さ、て、と、体温調節魔法もかけたし準備万端。

念の為に水中銃も作ったから魚もとれる!

ゴーグルセット完了!



「ナオキ、行っきまーす!」


どこかで聞いた事のある言葉を叫びながら一気に泳ぐ。


腰にぶら下げてる袋に入ったにんにくが邪魔だなぁ…


浜から30メートル程泳いだ所から一気に潜水する。

彩ほどでは無いが、俺も人並み以上には泳げる。


深い。

日本の海なら30メートル進んだくらいでは深さ2メートルとかそのくらいだろうがここは10メートルはあるな。さすがに底までは無理だ。


息の問題もあるけど頭が痛くなるし。

のんびりと中層の魚をとろうか。


泳ぐのに必死であまり見れていなかったが魚の種類は豊富だ。


ただ、見た目はほとんど地球の魚と同じなんだよなぁ……

異世界だし変な魚ばっかりかと思ってた。


小さな魚は流石に目標を付けずらい。


よし。あのブリみたいな奴を狙おう。


実は以前、太平洋に面しているかなり綺麗な海でモリと言う水中銃のような物を使い、魚をとった事がある。


よし。少し動きが遅くなった。


今だ!


水を斬り水中銃は見事にブリもどきに刺さった。


よし。これでアイツらに自慢できるネタが出来たぞ


ちなみにこの水中銃、俺オリジナルで銃を撃つと同時に持ち手に付いているリールからも糸が出る仕組みになっている。

その為魚を突いても逃がさないのだ。


……にしてもデカいなぁ…

地味に食べるのが楽しみだ。


もう1匹くらい……あれ?さっきまであんなに居た癖に魚が1匹も居ない……


仕方ないか。こいつだけ取って戻ろう。

これだけでも充分だしな


水中銃にセットしてあるナイフで魚の動きを封じ浜に向かって泳ぎ出す。


ちなみに魚は水中銃に突き刺したまま、腰の所で固定している。


アイツらの驚く顔が楽しみだなぁ……


「直樹!後ろ!」


唐突に聞こえる彩の声。

気になったので頭を下に向けて後ろを見る。


……は?!は?!

ちょ、死ぬぞ!こんなやつに会うとか死ぬぞ!


待て待て待て!


後ろから、モササウルスにアノマロカリスのヒレの様なものを沢山貼り付けた見た目の異形種が襲ってきていた。


冗談抜きで殺される。

やばいやばい。ガチでやばい。


そこでふと正面から何かが迫ってきていることに気付く。

まさかこいつが正面からも?

横に行かないと……


……すれ違いざまに見えたのは……アルリエ?


「僕の出番さ。任せてよ、ナオキ。」

___________________



ナオキはよくやってくれたよ。

いや、にんにく効果かな?

どちらでもいいか。


「アトラペ・ノーマル!」


正面から遅い来る異形種、ラジュワールモルタと言われるこの池の主に捕獲魔法をかける。


ちなみに僕のアトラペは見えない糸が使えるんだ♪


「エンジェプト。」


身体強化魔法を施し、ラジュワールモルタを引っ張りながら浜まで急ぐ。


別に水中で倒しても良いけど、コイツは経験値が多いから他の3人に適当な魔法を撃ってもらっておきたいんだよね。


「あ、ナオキも逃げていたみたいだね。それじゃあ3人共、コイツに魔法を撃っておいてよ。」


原理は知らないけれど倒した人に限らず、魔法を撃った人も敵の経験値を吸い取れるのだ。


おっと、始まったね。


このラジュワールモルタは敵に襲われた時に3分以上経つと透明化する。


どちらにせよ陸に上げられて砂まみれなのでどこに居るかすぐ分かるけどね。


3人共それぞれの魔法をかける。あ、ナオキはナイフで突き刺すって言ういかにも弱そうな事をしていたけど。


仕上げに


「ブロンテ・ラージ!」


濡れた敵には電気。

これ、基本。

右手を前に突き出しラジュワールモルタに対して放電を始める。

止めるのは息が止まるまで。


そうすること10秒程で姿を消していたラジュワールモルタは姿を現し、ぐったりとした。


カバンの所へ行き冒険者証を確認するとレベルが37になっていた。

2レベ上がったという事だ。

ナオキ達もかなり上がったことだろう。


さて、本題に入ろうかな。

目を閉じ異形種の体の中を見えない力で探る。


……これかな。

肋骨の上の辺りに何かがある。


それを見えない力で異形種から引き剥がす。


「なかなか良いじゃないか。」


中から出てきたのは緑に輝く石。

通称エメラルド。

元々は別の名前があったらしいがこれの方が良いと言う話が出てエメラルドになったらしい。


「おい、アルリエ。まさか目的ってこれの事か?」


「そうかもしれないし違うかもしれない。結果的に誰も負傷していないし経験値も上がったし、良いじゃないか。」


「おとりにしやがって!このクソがぁぁぁぁ!」


ナオキは手に持っていた立派なブリラを地面に叩きつけ怒鳴る。

あー……ブリラが痙攣している。可哀想に……


「まぁまぁ、落ち着いてください……」


「その通りだよ。」


「はぁ……コイツと話すと疲れる……」


そう言いながらナオキもブリラの横にへなへなと倒れたのだった。

ども!REIKA。です!

御歳15歳の初心者です。


ちなみに直樹が行った設定の太平洋に面しているかなり綺麗な海と言うのは高知県の……どこだっけ……

四万十より西で……とにかく南西の端っこの辺りですね!

私も去年、たまたま家族旅行で行ったんですよね。

とにかく綺麗でした

ただ、テレビで紹介されてたらしくて全国から車が来ててめちゃくちゃでした……


ちなみに水中銃は使った事ないので使い方間違えてたら教えてください……


さて、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!次回も会えるかな?


2020年5月 さぁ、明日から学校だ。行きたくないなぁ(色々と内容が変わってきてる)

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