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面倒ごとが増えた……

 珍しく今は放課後のファストフード店でも自宅でもなく学校の授業中だ。

 というのも何故か夏休み前のこの時期に学校ではオープンハイスクールを兼ねたミニ学園祭というものをするらしい。

 それがどうしたの?と思うやつもいるかもしれないけど問題はそこではなく今の俺の状況だ。


「じゃあ実行委員は羽先くんと園田さんにお願いするわね」


 というわけだ。

 ここにきて初めて平凡を貫き通してきた自分を呪ったよ……

 もう一人の園田美穂は俺とは違ってクラスのリーダ的存在だから納得できる。だけどだな……俺が選ばれた理由は比較的マシだからって理由だぞ?

 逆にやる気のあるやつらに失礼だ……自分で言うのはアレだが。



 というわけで、今日からは面倒になるわけだ。



「よろしくね、羽先君」


「ああ……よろしく」


 ちなみに俺はちょっと園田が苦手だ。何というか真面目過ぎるというか非の打ちどころがなさすぎるというか……

 まぁ、要は俺は真面目過ぎる人が苦手ってことだ。


「じゃあ、二人には早速放課後から作業してもらうわね」


「はい」


「はぃ……」




 というわけで時は進み放課後になるわけだが、俺はまずいものを見てしまった……


 多分園田もオタクだ……その証拠にカバンにアニメのキャラクターのストラップがついてたわけで……


「園田ってもしかしてアニメ好きなのか?」


 興味本位で聞いてみたのだが……


「…………ッ!!」


 メッチャ睨まれてる。どうやら俺は大きな地雷を踏んでしまったようだ。


「あ、あの~……」


「な、何で知ってるの!!」


 と、俺はブレザー制服のネクタイを摑まれ前後に揺さぶられてる。


「す、す、ストラップ!!それアニメキャラクターのやつだよな、それで気づいたんだよ!」


 ネクタイを摑んでいた手が俺の首に移動する。

 あれ?もしかして殺される?


「ストップ、ストップ!!死ぬって!」


 心なしか少し力が弱まった。取り合えず少しは安心した。


「お願い!誰にも言わないで!」


「い、言わないよ!」


「絶対?」


「ああ!絶対だから!だからこの手放してくれない?」


 ようやく俺は園田から解放された。


「ご、ごめんなさい……私も少し感情的になり過ぎたわ」


 なり過ぎだろ……冗談抜きで本当に死ぬと思った……


「あ、ああ……」


「でも、どうして羽先君アニメのキャラクターって分かったの?もしかして羽先君もアニメ好きなの?」


「あ、いや、そこまで詳しくはないけど知らないわけじゃないよ」


「そうなの!?」


「そんなに驚くことか?クラスにも沢山いるだろ?」


「まぁ、そうだけれど……少し意外だわ」


 そんなに意外なのか……まぁ、今更どうでもいいけど。








「へ~羽先君は最近からアニメとかラノベを見るようになったんだ」


「まぁな」


 と、それから数十分後、意外にも俺は園田と打ち解けていた。とても以前まで苦手と意識していた相手には思えない。


「それより、俺もう少し園田って怖い人間だと思ってたよ」


「なにそれ、勘違いよ」


 確かにそうかも……


「そうだな、何せ園田の好きなジャンルがラブコメだしな」


「それ、他の人に言いふらしたら次は本当に首絞めるわよ?」


「は、はい……」


 や、やっぱ怖ぇぇぇ…


「うそうそ、冗談よ」


 園田は笑ってるけど全然冗談には感じられないんですけど!


「それより、早く準備終わらせましょう」


「あ、ああ……」


 死んでも言わないようにしよ……



























読んでくださりありがとうございます。


面白くなければそれでいいので素直な評価を入れてくださると嬉しいです。

面白かったらそれはそれで高い評価をつけてください!


文句のコメントでも……まあ素直に受け止めます。


では次の話で

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