女子の家
で、俺が花実の家に来たのはいいけど……どうすればいいんだ……
ちなみに今花実は飲み物を取りに行ってくれてる。ここは手伝うべきだったんだろうか……
「お待たせ!」
「あ、ありがとう……」
そう言って花実は机を挟んで向かい側に座った。
「ところで私の書いたラノベどう?面白い?」
唐突だな……
とは言っても何だかんだで俺もしっかり毎日読み進めてたりする……
「面白いよ」
そこからは意外に話に花がさいた。最初はどこが面白いか、って話だったけど何故かいつの間にか主人公のお似合いのヒロインは、って話になってる。
「ええ~私は断然ツンデレヒロインなんだけどなぁ~」
「そうか?案外素直な子がいいと思うけど」
「ツンデレって王道って感じしない?」
「そうなのか?俺、まだ読み始めたばっかりだからな~」
「そうだよ!ツンデレヒロインと幼馴染ヒロインの修羅場的な?」
顔はニコニコしてるけど言ってる言葉にそこそこの闇があるような……
これ以上は踏み込まない方がいいかな……
まぁ、それからは俺が何とか踏み込みすぎないように慎重に話を進めながらお互いに会話を自然に楽しんでいた。
「じゃあ、そろそろ俺帰るわ」
「そっか、今日はありがとう。いろいろと話しできて楽しかったよ!」
「ああ、俺も楽しかったよ。じゃあまた明日な」
「うん!また明日ね」
「待って!」
「ん?どうした一ノ瀬」
あ、自然と一ノ瀬って言ってしまった。
「…………あ、いや、何もない!」
「?そうか」
俺は再び体を駅の方角に向けて歩き出した。
そういえば俺、いつの間にか自然と一ノ瀬のこと名前で呼んでたよな…
流石に学校でも名前で呼ぶことだけは避けないと、いろいろと面倒になりそうだ。
読んでくださりありがとうございます。
面白くなければそれでいいので素直な評価を入れてくださると嬉しいです。
面白かったらそれはそれで高い評価をつけてください!
文句のコメントでも……まあ素直に受け止めます。
では次の話で