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俺にだって友達はいる

 俺自身、一ノ瀬のいる業界の詳しいことは何一つ知らない。

 だけど、時々会話の中に出てくる専門用語てきなものについての知識は持っておいた方がいいかなぁって思ってきた。


 何せ時々話についていけなくなる。


 というわけで俺は今インターネットを開いて、一ノ瀬の話していたワードについて調べてるわけだが…………どうやら取り越し苦労だったみたいだ。


 ちなみに今は学校の放課後、丁度最後の授業が終わったところだ。


 というのも俺が調べたワードは全てゲームやアニメのはやりの言葉だったらしい。まぁ、最近ライトノベル、いわゆるラノベについて知ったわけだしこういうこともあるとは思っていたけど……流石に疲れた。


 クラスのオタクどもや一ノ瀬を狙うイケメン男子どもがこのことを知ったら凄いことになりそうだ……

 オタクからは歓喜の声、イケメンは膝から崩れ落ちるだろうか、ちょっと見てみたいかもしれない。


「最近お前、何してるんだ?」


 と、俺が授業が終わるや否や即刻にスマホを手に取る奇行?を見せたが故か俺は声を掛けられた、男子に。


「ああ、誠一か」


 こいつの名前は成田誠一、俺とは一応中学からの縁だ。最近いろいろとあったから(一ノ瀬の告白)男友達との接触があまりなかった。

 まぁ、俺にだって男友達の一人や二人はいるからボッチの寂しい奴、と思ってたやつは俺の見る目を改めてほしい。


 アニメ的に言うなら「勘違いしないでよね~」ってやつだ。


「最近は……調べものとか、本を読んでるな」


「え?智樹ってそんなタイプの奴だったか?もっとのんきじゃなかったか」


 おい、お前は俺をどんな奴だと思ってたんだ?少なくとも怠惰な生活は送ってなかったと思うぞ?


「まあな、俺だって色んな事やるさ」


「意外だな、だってお前アニメすら見ないんだろ?」


「いや最近になったラノベを読むようになったぞ?」


「え!?」


 誠一は俺の発言に今日一の驚きを見せる。


「何だよ、意外か?」


「そりゃまぁ……」


「まぁ、最近になって読み始めたって感じだからまだお前らの会話には入れないよ思うけどな」


 そう、誠一を含めた一部の男子はもう既にクラス内でアニメ好きのオタク、という枠に入っている。

 別にオタクだからと言って極端に避けるようなことはしてこなかったが、今になって少し親近感がわいてきた……


「そうだ、誠一」


「どうした?」


「お前、他クラスの一ノ瀬花実って知ってるか?」


「ああ、そりゃもちろん!何せあんな可愛い人今まで二次元でしか見たことなっかたからな!」


 へえ~、人気があるってのは知ってたけどここまでとは……


「どんな奴なんだ?」


「う~ん、詳しいことは知らねえけど……間違いなく俺たちオタクとは住む世界は違うだろうな」


 なんだそれ……あいつが俺の知る中だと一番のオタクだろ…………まぁ、それだけ上手く隠してるってことか。


「なに、気になってんの?やめとけ!お前なんかに振り向いてくれねえよ」


 なんだか今、すごく男として馬鹿にされたような気がする!

 うっかり一ノ瀬のこと話してしまうとこだった………
































読んでくださりありがとうございます。


面白くなければそれでいいので素直な評価を入れてくださると嬉しいです。

面白かったらそれはそれで高い評価をつけてください!


文句のコメントでも……まあ素直に受け止めます。


では次の話で

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