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正直な感想

休み明けの月曜日


俺は腰や首がずっと痛かった。

何せこの土日はずっとラノベを読んでいたからだ。

まぁ、面白かったから苦ではなかったけど。


「羽先くん、どうしたの?」


と、声を掛けてきたのは俺が土日に読んでいたラノベ作者であり、高校では美人で有名人という何とも不思議な存在、一ノ瀬花実だ。


「いや……ちょっと疲れた」


そして今は学校終わりの放課後、近くのファストフード店だ。


「ところで一ノ瀬、具体的にどんなラノベを書くんだ?」


「うん、それなんだけど恋愛物を書こうかな〜って」


恋愛物……か。


「生憎だけど俺は恋愛未経験だぞ?」


「大丈夫だよ、私もだし!」


それは……大丈夫なのか?しかもあっさりと恋愛未経験って………


「じゃあ、これからどうするんだ?」


「う〜ん……取り敢えずデートとかしてみようかな」


デートか………


「それじゃあ、どうやって今までの作品作ったんだ?」


異世界転生にしろ、バトルにしろ………まぁ色々な場面はすごく臨場的だったし……


「そ、それは………」


「それは?」


「………笑わない?」


笑うのか!?


「あ、ああ……」


「妄想、だよ……」


ああ……なるほど、納得だ。

まぁ、妄想であれだけ書けるんだったらこの碁に及んでわざわざ実際に経験する必要なんてないと思うんだけどな……


まぁ、作者には自分なりの世界があるんだろ……


「そうか」


「あれ?笑わないの?」


なんで聞くんだよ……


「いや、笑わないって言ったからな。それとも笑って欲しかったか?」


「…………」


「…………」


「ねぇ、羽先くんって案外人を煽るの得意だよね?」


「いやいや、そんなことなことないと思うけど」


「そう?まぁいいや」


一ノ瀬は手元にある飲み物に手を付ける。


「それじゃあ、まず呼び方から変えよっか!」


「名前で呼ぶってことか?」


「そうそう!どうかな?」


「どうかなって……まぁ、確かに彼氏彼女っぽくはなるんじゃないか」


「それじゃあ、と……智樹……く、ん」


ああ、なんとなく分かったわ〜

コイツが恋愛物を書けない理由……いや、それにしてはあのエロいシーンやけに生々しかったよな………


「何緊張してんだよ、花実」


あ、案外すんなり言えるもんだな……

まぁ、この前呼び出されたときから免疫でも付いたか。


「!?……う、うん……」


「お前が緊張してたら始まらないんじゃないか?」


「わ、分かってるよ!」


そして一ノ瀬は深呼吸をする。


「智樹くん…………どう?」


いや……だから、俺に聞かれても。


「まぁ、いいんじゃないか?」


「よし!」


いや、良くないから!まだ初歩の初歩でしょ!


「これって学校でもそう呼べばいいのか?まぁその時は少し勇気がいるけど……」


流石に学校だとな……周りの目もあるし。


「そうだよね、お互いに慣れてきたらにしようか」


「そうだな」


その慣れ、はいったいいつになったら来るんだろうな。

でもまぁ、あれだけ面白いラノベを書けるんだったらその点もあんまり心配ないか……

というか俺が心配したところでどうにもならないしな!










読んでくださりありがとうございます。


面白くなければそれでいいので素直な評価を入れてくださると嬉しいです。

面白かったらそれはそれで高い評価をつけてください!


文句のコメントでも……まあ素直に受け止めます。


では次の話で

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