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破壊不可能装備

生産系職業のが多いモクラの街は、生産に有利な人種の髭装備のドワーフが多かった。

町並みは、個人で店を設置できるシステムもある為、かなりの数のNPCが経営していない個人商店が立ち並び迷宮のような路地になっている。


防具屋さんも豊富で目移りしながら、似合うローブを探し始めるツヌグイであった。

高級ローブは、黒色に金の細かい刺繍が入っているもので、初期装備のローブも黒単色であった。


「やはり、怪しさを緩和するため、白いローブにしよう」


目的の白いローブを見つけたが、白単色で模様はなく耐久度も低かった。

アイテムを見て悩んでいると、背の高い髭装備のドワーフが話しかけてきた。


「模様つけたり色変えたりしたかったら、加工するアイテムの4倍で引き受けるよ」

「そんな事ができるんですか?」

「おや!生産系は初心者なのかな?」


ドワーフから授業(レクチャー)を受けることになった。

背の高いドワーフは、加工技術スキルLV10で最高値である。

各特殊技能(スキル)は、レベル10が最大値である。


最高値の加工成功率が、60%であり失敗する40%でアイテムが消える。

4個アイテムがあれば、まず成功するが失敗する時もあり、その保険で4倍価格が相場になっているそうだ。


「初期装備のように耐久度がなくて破壊不可のアイテムって作成できるんですか?」

「【天空の黄昏】て言うダンジョンの17階の首なしブラックドラゴンナイトがドロップする【不可侵の盾】と合成すると5%で破壊不可能になると言う情報はあるが、成功者は今のところ一人だけで、実は俺だけだ」


彼の名前は、ゲーム中ではアレキトである。

リアルでは大手の喫茶店である男爵閣下チェーンのオーナーであり、アンティークが趣味なのだが【シウテクトリ】を始めてから生産系の細かい設定や作られた物の完成度に感動してドップリはまっている神谷 正治である。


【シウテクトリ】は、18歳以下には優しいゲームだが、19歳からの月額使用料が5万円であり、筐体もローンを組んで買う必要性から19歳以上のプレイヤーは、死ぬ気で頑張ってる人か、金持ちの道楽でやっている人の2種類になっている。神谷は、後者でありアイテム熱は凄まじい。


「凄いじゃないですか!依頼したいので今度持ってきます。お名前を伺ってよろしいですか?」


背の高いドワーフは、褒められた事に気を良くして照れながら答える。


「工房ギルドの【クリエイト】に所属してるアレキトだ。

にいちゃん?の名前は?」

「ツヌグイと言います」

「アイテムと金(g)が揃ったらギルドの誰かに言えばギルドチャットで会いに来るぜ」

「よろしくお願いします」


ツヌグイは、周波数変換(ボイスチェンジャー)を使って女性っぽい高い声になっているが、女性っぽく無い外見と身長があるのでローブを被って仮面をかぶると男性に見えるのであった。


アレキトと別れてから、上空に浮かんでいる【天空の黄昏】ダンジョンの場所を知っているので、転移門(ポータルでロディニア城まで移動した後に、マップハックツールで地図を確認しながら【天空の黄昏】の真下の通常マップの場所まで移動する。


「さて、首なしブラックドラゴンナイトってどんな敵だろう、少しワクワクするなぁ」


しゃがんで脚に力を貯める


ドッカン!!!


脚に溜めた力を一気に解放して最大の力でジャンプする。

ツヌグイを中心に地面が直径10mほど陥没してツヌグイ空に飛び立つ。

今までツヌグイがいた場所に隕石が落ちたような状態になった。

地面を思いっきり蹴り、天空へ向かうツヌグイであった。



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