曙の日差し
【シウテクトリ】を開始すると、チュートリアルが始まるはじめてのゲーム開始直後にログインする町は、3か所あり自分で選ぶことが可能である。
モクラの街は、生産系職業の開始の街である。
メツナスの街は、商業系職業の開始する街である。
美奈子がいる、トスラの街は、戦闘系の職業の開始する街であった。
美奈子の外見は、リアルとほぼ同じであるが、髪型がリアルでは肩まであるが、ゲーム中ではショートカットになっていて色が青になっている。
目の瞳は、そのままの青色になっている。
服装は、青いプレートアーマで右腰にショートソードの携帯している。
「ケイトさん!おひさしぶりです。」
美奈子が振り向くと、アサシンの姿をしている青年が立っていた。
街をみると、多くのプレイヤーが走りまわって集まっていた。
「何か騒がしいけど、何かの討伐でもするの?」
「戦闘派のギルドの【曙の日差し】で、ダンジョンの入り口でPKして喧嘩売ったプレイヤーがいたらしいから、PKKするんで集まってるらしいですよ」
「評判悪い、あのギルドね。うちの【王様の盃】とも良く揉めるのよね」
「でも、なんか様子が変なんですよ。倒されたユーザーが怒ってるわけではなくて、勧誘したい感じなんです」
「意味がわからないわね?」
各ダンジョンには、ダンジョンマスターが存在していて、一新が、いるダンジョンは【深き沼の叡智】と言う名前のダンジョンである。
【曙の日差し】のギルドマスターは、困惑していた。
そこのダンジョンマスターは、【曙の日差し】のギルドマスターであり、ダンジョン内に参加しているプレイヤー情報がステータス以外は、見る事が可能になる。
まだ、ダンジョンにツヌグイがいるのを【曙の日差し】のギルドマスターが確認して、お礼参りする為に動いている。
【曙の日差し】のギルドマスターの名前は、17歳で保原 源と言う。
キャラクターネームはミナモトである。
リアルでは、池袋を中心に活動する【アケボ】と言う不良グループのリーダーであったが、【シウテクトリ】を始めてから、すっかり丸くなった。
ゲーム内で、頭にきたから通行人に斬りかかるなど、ルール内では合法的に、やりたい放題が可能であった。
そのためストレスが発散された上に、暴れた時の結果を多く知ることができて精神的に大人になったのだった。
リアルで暴れる時は、いまや義理と人情だけになったが、まだ暴れる仲間がリアルに多くいたので、このゲームに誘い込んでギルドを作って楽しんでいた。
自分では、恥ずかしいと思っているがドップリ【シウテクトリ】にはまっていた。
その矢先に、血気盛んな奴らがPKされたと報告されてダンジョンを調べてくれと依頼された。
PKした奴は、【深き沼の叡智】にまだ存在していて、ステータスは見れないが、HPとMPは、まったく減っていない状態で地下21階にいるようだ。
もちろん、お礼参りするのだろうと思っていたが、なにか反応ちがう。
倒された10人が10人とも、一人でその場所へ行こうとするのだった。
「俺らのギルドがなめられたんじゃないのか?俺もいくぞ」
「ミナモトさんは、いいですよ!俺らで話つけますから」
「だめだ、みんな集めて行くぞ」
「いいですよ!ミナモトさんが出るような内容じゃなないっすよ!」
ミナモトがなにを言っても被害者だけで、落とし前をつけるの一方通行であった。
しかも、グループの中で一番性格が悪い黒魔術師のレルと言う人物が、いつもなら仲間をつれて相手をボコボコにするタイプなのに、個人プレイに走っている。
「レル!俺が手伝うぞ!いつもみたいに囲んで袋叩きすれば、レベル高い奴でも余裕で勝てるぞ」
「ミナモトさんの気持ちはありがたいですが、今回は自分の力で倒してみたいと思ってます!」
仕方なく、集めた【曙の日差し】メンバーを解散させて、場所を聞いてフル装備でダンジョン21階を目指す10人を尾行しようかと考え始めた。
再度、ダンジョンの情報を見るとツヌグイと言うユーザーが既に地下43階に移動していた。
「なんだと!どんな進行速度だよ」
ダンジョン【深き沼の叡智】は、地下50階で各階に階層ボスが存在していて30階を超えたらレベル80でもソロで倒せないレベルになる。
43階ともなるとレベル90以上だと考えられる。
「レベル90超えていて無名って、どんな引きこもりだよ」
ミナモトも今まで聞いたこともないユーザーネームのツヌグイに興味がわいてきた。
仲間の反応の異常さも会えばわかるだろうと、21階だと教えた仲間には40階超えていることを教えずに、ダンジョンに向かうミナモトであった。




