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俺らはあの日、聖霊皇になった。  作者: スペアリブ
水の聖霊皇編
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四大元素の聖霊皇

あの事件から数日後、ウンディーネの所に「土の聖霊皇」の使いのノームと名乗る小さな爺さんがやって来た。

このあいだの事件で大陸沿岸が水没し影響が出ているらしい。

ウンディーネに頼んでノームに加護を与え海底の住処まで連れてきてもらうことにした。


「御目通り叶いまして感謝いたしますぞ、水の聖霊皇様。ワシは土の聖霊皇様に仕えておりますノームと申しますじゃ」

「我は水の聖霊皇、ノーム、此度の訪問の要件を聞かせて欲しい」

「あいわかり申した。此度の訪問では先日の騒動の次第と聖霊皇同士の顔見せを願いに来ましたのですじゃ」

「了解した、ウンディーネ話してやってくれ。聖霊皇同士の顔見せの件については後で詳しい話を聞こう」

「ありがとうございますじゃ」


そうしてウンディーネに事の次第を説明してもらい、ノームは納得してくれたようだった。ウンディーネの話が終わり、今度はノームに聖霊皇同士の顔見せの話を聞く。


「我らが土の聖霊皇様は聖霊皇様方同士が互いの存在は知っていても面識が無いことに不安を感じておられましてな、そこで我ら土の聖霊皇眷属達が主催となりこの星で最も大きな大陸"グレート大陸"の地下深くに広がる大空洞にて行うことを決めましたのですじゃ。」

「我ら土の妖精達は他の聖霊皇様の眷属の方々と接触を図り木の聖霊皇様、火の聖霊皇様方からは既に了解を得ておりますじゃ、そしてここ水の聖霊皇様だけが中々おられる所がわからず探していた時にあの騒動が起きたのですじゃ」

「我らが土の聖霊皇様はこれを機にと四大元素を司る四大聖霊皇様方との連絡を取るに至りますのですじゃ」


ですじゃ調の口癖がすごく機になるがグッと堪えてノームに問う。


「ではノームよ、その顔見せはいつ行われるのだ?」

「はい、それにいたしましては土の聖霊皇様より分かる形で連絡をするとだけ申されておりましたですじゃ」

「そうか、良い大儀であった」

「ははっ、では失礼致しますですじゃ」


ノームはそう言うとウンディーネに連れられ地上へと帰っていった。

そうか、他の聖霊皇達も居たなぁ。多分ここに来る前の"母"と初めて会った場にあった色の違う光の玉の事だろう。

どんな連中なんだろうか?

実に楽しみである。


その日の夜ウンディーネと他の聖霊皇眷属達との関わりはあるのか?と問うと


「はい、ごく稀ではありますが互いに互いの存在が必要なために時折顔を合わせたり話す事があります。特に木の聖霊皇様眷属のエルフ達は精霊や妖精にすごく興味があるようでして、いくらかの眷属はエルフ達といるようです」


ノームの訪問からしばらくたったある日突然地震が起きた、海をも揺らす大地震だ。


未だ地震を経験した事の無い俺の眷属達にとっては大いに不安になったことだろう。その時ふとノームの言っていた言葉が頭に浮かぶ。「分かる形で連絡をする」相手は土の聖霊皇、もしや…


そう思い縮めていた体を元の姿に戻しこの星で最も大きな大陸"グレート大陸"の地下大空洞へと眷属達を連れ向かった。


グレート大陸の地下大空洞はかなり深くまで潜らないと入って行けないようになっていた。細かい配慮だな。大空洞はどうやら元々のサイズの俺さえも入っていけるほどの広さがあるようで、他の聖霊皇もおそらく俺と同じくらいのサイズなのだろう。

大空洞の中はかなり広々としていて全面を様々な結晶や鉱石、宝石といったものが加工され全面を覆っていた。天井には光り輝く結晶を用いたシャンデリアのようなものがあり、贅沢な作りになっている。


大空洞に着くと俺の他は既に全員揃っていたらしく、明らかに俺と同格だろう竜が三体三方向に鎮座していた。

北には四つ足で立ち金の鱗をもつ巨大な地竜が、南には真紅の鱗と巨大な翼をもつ飛竜が、西には深緑の鱗をもつ巨大な飛龍が、そして東にはこの俺紺碧の鱗をもつ長大な水龍が四方に揃った。


「遅れてすまない、俺が水の聖霊皇だ」

「いや、我らも今来たところよ我はこの会を主催する地の聖霊皇だ」

「ならば私も、私は木の聖霊皇です。以後よろしくお願いします」

「じゃあ自分も、見ての通り自分は火の聖霊皇っすよろしく頼むっす」


こうして四大元素を司る聖霊皇の最初の顔見せが幕を開けた。

感想、アドバイスなどありましたら感想欄にぜひよろしくお願いします。

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