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4月18日(水) 鷹有大砲、店番をする。

 4月18日、水曜日。


 何故か昨日もデートする羽目になった子のテレパシーを受け取ったが、デートするという事は自分のことを好きな相手がいるのだろう、羨ましい。

「いいなあ、デート。ガラハちゃん暇?学校までデートしない?」

 自室で朝食をペット?のガラハちゃん(カラスの♀)と一緒にとる鷹有大砲高校一年生。今日のおかずは卵焼きと味噌汁。卵焼きはこう見えて作るのが難しい。卵焼きが作れば自炊系男子としては合格なので皆さんも頑張って卵焼きを作ろう。

『構いませんが…虚しくなりませんか?』

 器用にペンで文字を書きながら卵焼きを啄むガラハちゃん。

「ところでカラスの卵って美味しいのかな?ちょっと産んでみてよ」

 純粋な興味だったのだが、ものすごい勢いでつつかれた。




「それじゃあ行こうか」

「……」

 肩にカラスを乗せて学校へ向かう。アパートから高校までは大体徒歩で20分。その間人間からの罵倒を耐えるために今回はガラハちゃんという心強い仲間を連れて行くことにした。

「今日もいい天気だね」

「やだ…あの人カラスに話しかけてる…警察に通報した方がいいのかしら」

 早速周囲から変質者扱いされるが、めげないめげない。どうせこの能力のおかげで嫌われるんだ、カラスと一緒に登校しようがこれ以上失う地位はない。

「そういえばガラハちゃんって犬とか猫とかの言葉もわかるの?」

「……」

「ガラハちゃん?」

 さっきからガラハちゃんが何も喋ってくれない。機嫌が悪いのだろうか…と思いある事実に気づく。カラスが喋れるはずがなかったのだ。ここには紙もペンもない。ガラハちゃんが僕と会話することなど不可能だったのだ。そう考えるとすごく虚しくなってきた。

 だが自分から誘っておいて帰ってくれなど言えるはずがない。それに例え会話ができなくても、そこにいるだけで俺は寂しさを紛らわせる。

「なー」

 気が付くと足元には猫がすり寄ってきた。どこの家の猫なのかは知らないが、ここ最近僕を見つけるとついてくる。近くでは餌付けをしようとした女子高生が僕を睨んでいる。

「…折角だから、君も一緒に学校に行こうか」

「なー」

 カラスと猫と一緒に登校する人間なんて果たして何人いるだろうか。しかし一緒に登校する仲間がいるということはいいことだ。周囲の声なんて聞こえない、気にならなくなる。現実逃避とも言うのだが。というかカラスと猫と一緒に登校しているせいで余計に印象が悪くなっているよなあ…と複雑な思いでいると、

「おう、眼帯じゃねえか。カラスと猫と登校とかお前やべえな」

 後ろから声をかけられる。僕に声をかけてくれる人間など限られている。振り向くとバイトの同僚である女子高生、小田垣神音がそこにいた。

「おはよう神音。…また遅刻?」

 最初は神音さんと呼んでいたのだが、さん付けされると逆に虫唾がはしると言われたので呼び捨てにしている。確か彼女の通っている高校(県内一の馬鹿学校)はここから遠いはずだ。こんな時間にここにいるということは、どう考えても遅刻だろう。時間的に本来鉢合わせしないはずの彼女ともう僕は3度鉢合わせしている。急いだ方がいいと思うのだが彼女はのんびりと僕と一緒のペースで歩く。これでカラスと猫と女子高生と一緒に登校する人間となった。

「社長出勤と言ってくれよな!しかしお前も大変だねえ、能力のコントロールも目を細めるくらいでしかできないんだろう?」

 出会ってすぐの頃は眼帯をして目を細めるという怪しい僕に不快感を感じていたらしいが、一緒にアルバイトをして1週間。彼女が僕の能力にあまり影響されないこともあって大分まともにコミュニケーションを取れるようになった。素の彼女自身が少々アレなのだが。

「神音はいいね。能力の強さも操れて」

「まあでも疲れるんだよこれが。まだまだ感情で左右されちゃうし」

 僕の能力…目から人間には嫌われ、それ以外には好かれるオーラを出すというものは目をあまり開けないことで効果を薄めることはできるものの、それでも駄々漏れ状態だ。それに比べ、神音の能力…周りに人間を引き寄せるというものは効果範囲から強度まである程度はコントロールできるらしい。

「ところで神音、さっきから僕と一緒に歩いてるけどとっくに駅通り過ぎたよ」

 神音の高校へ徒歩で行くならば、着くころには昼になっているのではないだろうか。

「うおおいテメー謀ったな!アタシが出席日数足りなくて留年したらお前のせいだからな!」

 逆恨みにも程があるし、駅を通り過ぎなくてもどうせ遅刻だろうに。彼女は僕にじゃあまたバイトでな!と言うと駅の方へ走って行った。僕とカラスと猫はそのまま学校へ向かう。歩くこと5分、僕の通う私立焔崎高校へ到着した。

「それじゃあ僕はここで。ごめんねガラハちゃん、デートしようとか言っておいて別の女の子とばかり喋っちゃうし。君も飼い主のところに戻らないと心配してるよ」

 カラスは飛び去って行き、猫も諦めたように来た道を戻っていく。

 さて、今日も楽しい学園生活が始まる。




 わけねーだろ、さーて放課後だ。クラスでは罵声やらに耐えながら極力目を細め下を向いて能力を抑え、授業が終わるとどこか1人になれるところに隠れる。こんな状態じゃ仮にこの能力がなくたって周囲から嫌われるだろう。周囲に不快感を与えないためにやっているのに、酷な話である。僕は逃げるようにアルバイト先であるオキツネ魔法具店へ。

 準備中と書かれた看板が立っており、店には鍵がかかっている。キツネさんは外出しており、どうやら誰もいないようだ。キツネさんから店の合鍵は預かっているのでそれで店を開け、神音が来るまで店内を適当に掃除する。人間の接客ができない僕1人ではまだ店は開けられない。実に適当な営業方針だが、胡散臭いこの店にはふさわしいのかもしれない。やがて神音が店に入ってくる。

「うーっす、店長はいねーのか」

 神音はレジに座ると鞄から小説を取り出し読み始める。

 平日学校が終わると僕達二人はここへ来て、9時までアルバイトだ。

「それにしても1週間立つけど、1つも品物が売れないね。神音の能力役に立たないんじゃ」

「んなこと言ったってアタシは人を引き寄せるだけだもん。この店ただでさえ立地が微妙すぎるから効果範囲広くしないといけないし、そうすると強度がイマイチだし。それに大抵の人はこの店まで来ても胡散臭くて引き返しちまうよ」

「たまに人が来ても君の適当な接客のせいで出て行っちゃうしね」

「お前のその能力のせいだろ!アタシは悪くねえよ!」

 人間の客が来たときは僕は店の奥へ隠れるが、それでも多少は能力が漏れてしまう。キツネさんは僕の能力を過小評価しすぎていたようだ。キツネさんの言っていた人外の客とやらも来ないし、僕達はアルバイト失格だ。

「どう考えても赤字だよねえこの店…」

「まあ趣味でやってる店らしいから店長にとっては痛くも痒くもないんじゃない?」

「バイトする以上はちゃんと給料に見合った働きがしたいよ」

「店長からしたらアタシ達みたいな異能力で社会不適合になった人の受け入れも兼ねてるらしいよ。美人だしいい人だよねえ店長」

 社会不適合か。確かに僕はこの能力のせいで社会不適合者になったと言っていいだろう。だがしかし、こいつは

「神音の性格はもともとじゃないの?」

 能力のせいで周囲に嫌われる僕と彼女とでは根本的に原因が違うはずだ。しかし彼女はちっちっちっ、と指を振って見せる。

「私もね、幼い頃は能力をコントロールできなくてね、常にフルパワー状態だったわけよ。そのおかげで私の近くに集まる人は私のカリスマのせいだと錯覚するし、私も自分のカリスマの賜物だと思ってね、気が付いたらこんな傲慢な性格になったわけさ。一度根付いた性格ってのはなかなか変えられなくてねえ」

 なるほど、幼少期の彼女が容易に想像できる。常に自分の周りに人が集えば、自分は神か何かだと錯覚してしまうだろう。それでも、

「それでも僕に比べればマシじゃないか。その性格でも学校で普通にやっていけるだろう?」

 学校で誰とも話せない僕に比べたら彼女はかなりマシだ。相手していて少々疲れる性格だが、これはこれで魅力的だと言う人もいるだろう。接客業は向いていないかもしれないが、彼女の性格で社会でやっていけないとは思えない。

「まあな、今通ってるとこ馬鹿ばっかの学校だしな。アタシみたいなのが結構いるぜ。能力のおかげでアタシこう見えても人気者なんだぜ?」

「そうかいそうかい。ま、僕に比べたら君は社会不適合者でもなんでもないよ。安易に自分が社会不適合者だと言わないでくれ、社会不適合者に失礼だ」

 ちょっとキツくあたってしまう。しかし自分の境遇に比べれば自称社会不適合者は恵まれすぎている。本当の社会不適合者は自分でそう言えないのだ。最近何故かテレパシーが送られてくる女の子も、自分がちょっと親に愛されなかったからって甘えてるんじゃないだろうか。とはいえ、僕は人間から嫌われる代わりに動物に愛されたという点があるのも事実だ。人間の友達はできたことがないが、いつも動物と遊んでいたのでそれほど寂しくはなかった。事情が全然違うのに他人を批判するのはよくないなと自省する。

「わりいわりい。ところでさ、お前その能力無くなったらどうするよ」

 神音は僕に尋ねる。確かにここでバイトをする理由の1つに、この能力をなんとかするような物を探すというものがある。能力が無くなった後の自分について今のうちに考えておくのは大事だろう。

「とりあえず…恋がしたいね」

「恋…恋って、お前、眼帯でそんな台詞言われたら…クヒヒ」

 明後日の方向を見ながら乙女のような発言をする僕に神音は噴きだして大爆笑。真面目に答えたのに酷い話である。

「悪いかよ、僕は愛に飢えてるんだよ」

「悪いわけじゃないけどさあ、ていうか恋ならうってつけの相手がいるじゃん、店長が」

 店長…ここ、オキツネ魔法具店の店長であり化け狐であるキツネさんは、人間の姿をしていながら人外であり、僕に好意を寄せている。

「キツネさんはなぁ…」

「キツネさんがはぁ…ってアンタ理想高すぎじゃない?店長レベルの女性滅多にいないよ」

 美しい金髪、素晴らしいスタイル、僕達を受け入れてくれるような優しい性格、更に変身すればケモミミと尻尾が出てきてその筋の人にも大好評だろう。極上の女性と言って差し支えはない。そんな女性から好意を向けられているのに恋仲にならないのは馬鹿だという彼女の気持ちもわかる。だが肝心な事を忘れている。キツネさん本当はいくつなんだろうかそういう事ではない。キツネさんが僕に好意を寄せている理由だ。

「キツネさんは僕の能力で好意を寄せているにすぎない。僕自身を好きなわけじゃないんだよ」

 人間にとっては毒である僕のオーラも、キツネさんから見ればフェロモンだ。言い方を悪くすればキツネさんは僕の能力で洗脳されている。キツネさんは僕を好きなのではなく、僕の能力が好きなのだ。マタタビを体に振りかければ、猫はたくさん寄ってくる。猫はマタタビが好きなだけで、その人が好きなわけではない。キツネさんのような女性を能力で無理矢理好きにさせてる時点で罪悪感が付きまとうのに、恋愛などできやしない。

「いいじゃん、向こうがこっちを好きでこっちも向こうを好きなら何の問題もないと思うけどなあアタシ。能力含めてお前の魅力じゃないの?そんなんいったら一目惚れとかも全否定じゃん、人間の魅力って何さ。店長の外見だって魅力の1つだし、お前のその能力も魅力の1つだとアタシは思うなあ」

「どのみちキツネさんに僕は不釣り合いだよ。何かの拍子で僕から能力が消え去れば、キツネさんは僕に何の魅力も感じなくなる」

 境遇のせいでやや性格も捻くれている僕から能力を取っ払えば、ただのひねくれ者だ。それでも人間からの反応はマシになるだろうけど、キツネさんからすればただの子供でしかない。仮に僕とキツネさんが恋人になったとしたら、僕はこの能力を消すことができないだろう。能力が消えた途端に僕は彼女に捨てられるのだ。

「そんなに自分を卑下するもんじゃないぜ、能力が無くたってお前には良い所が…例えば…えーと…まあ、あるよ」

「フォローする気があるのかい」

「そう、それにアタシは運命だと思うな。人間に嫌われて人外に好かれるお前が店長に出会うなんて、出来過ぎているだろ」



 運命ねえ。運命を感じるのならむしろ…

「そもそもキツネさんは僕と君をくっつけようとしているみたいだけど」

「アタシ?眼帯男はちょっとなあ。アタシぶっちゃけ能力のおかげでモテるし。私の近くに引き寄せられた男が、自然とこの子の近くに来てしまうなんて運命に違いない!とか」

「ふうん。付き合ったことはあるの?」

「今はフリーだけど、もう5人くらいとは付き合ってるんじゃないかな。小学校で能力フルパワー状態の頃だけど」

 とんだマセガキである。

「ま、自分の能力を自覚してからは誰とも付き合ってないよ。能力使ってちやほやされるまではまだいいけど、相手に運命だ!とか勘違いさせるのは良くないと思うしね。アタシ美少女ってわけではないし。まあブサイクってわけでもないけど。ないよね?」

 それは人それぞれだと思うが僕的には中の上といったところか。しかし突っ込むべきはそんなところではない。

「神音…人に偉そうに能力含めて自分の魅力とか言っておいて結局自分も同じ理由で恋愛ができてないじゃないか」

 結局こいつも僕と同じなのだ。

「フハハ、それを言われたら辛いぜ!」

「テンションあげて誤魔化すな」

 似たような理由で恋愛が出来ない僕らがくっつくのも、何だか運命みたいだろう。キツネさんはそれをわかっていて僕達をくっつけようとしているのかもしれない。運命といえばとある疑問が浮かんだので、彼女に聞くことにした。



「ところで1週間前、なんであの時間に店にいたんだ?」

 僕は学校帰りにこの店に引き寄せられ、彼女達と出会った。しかしそれはおかしな話なのだ。この店は僕の学校から精々歩いて10分。僕の家からなら15分といったところか。神音が通っている高校からどんなに急いでも、僕より早くここへ来るはずがないのである。

「あー、それか。うん、仕方ないから教えてやろう」

 彼女はレジの上に立ちそう、あれは1週間前のこと…とポーズをつけながら話し始める。

「まずアタシは午前11時に起きた。放任主義な母さんはアタシが寝坊しても起こしてくれない、酷い!可愛い我が子が出席日数足りなくなったらどうするんだ!」

 こちとら一人暮らしだ、甘えるな。

「まあ遅刻したものはしょうがない、急いで学校へ行くぜ!と家を出て駅に向かう。しかし、恐ろしい物と出会ってしまった。ゲームセンターだ」

「は?」

「ゲームセンターの前に置かれていた看板には、本日よりシューティングゲーム大量追加!最新作からなつかしのゲームまで!と書かれていた。シューターとしてはやるしかないじゃん?」

 いやないじゃん?と言われましても。

「気づいたら午後3時だった。しょうがないのでそのままアルバイトに行きました。おしまい」

「くだらなすぎる…」

 なんと不真面目な学生なのだろう。辛い思いをしながらも僕は毎日学校へ行くというのに、県内一の馬鹿学校に行くのにはそれなりの理由があったというわけか。しかし僕はこの話を聞いて運命を感じずにはいられない。彼女がもし普通に学校へ行っていれば、僕は彼女がここの店に来るまでにアパートへ戻っていた。この店に引き寄せられることはなかった。彼女が大遅刻したからこそ、僕達は出会ったのだ。キツネさんと僕が運命で出会ったという論よりも、僕と神音が運命で出会ったという論の方がずっと説得力がある。

 しかし、運命だからという理由で恋愛をするのは馬鹿馬鹿しいとも思う。女の子は運命とかそういうのを気にしたがるが、今現在として僕は彼女の事を好きなわけではないし(嫌いでもないが)、彼女も僕を好きなわけではない(嫌いではない…のだろうか?)。勿論これから一緒にアルバイトをしていて恋愛感情が芽生える可能性だってあるだろう。だが少なくとも運命なんて理由だけで恋愛は成り立たないと思う。決まっていたから、と突然出てきた許嫁と結婚させられるなんて、もう今の時代にはふさわしくないのだ。

 それでも恋愛感情が芽生えるきっかけもまた運命とみなすこともできる。実に都合のいい言葉だ、運命とは。偶然可愛い女の子の秘密を知ってしまって接点ができ、気が付いたら恋人同士になりました、大いに結構。偶然ヤンキーが子猫に優しくしているところを見て、きゅんとしちゃいました、大いに結構。

 とにかく僕の言いたいことは運命だから恋しようってのは間違ってるってことだ。恋をした後に、実はこれって運命だったんじゃない?なら使っていい。だから僕は彼女と出会ったことは運命でもなんでもないと頑張って思い込もうとする。そうでなければ意識してしまう。彼女をちゃんとした目で見ることができなくなってしまう。

「くだらないとはなんだくだらないとは。シューターの気持ちわからん癖に」

「はいはいわからんわからん、レジからいい加減降りてお仕事しましょうね」

 とりあえずこの話題はもう終了だ。



「そういえばこの箱の中に便利なアイテムあるから使ってねって言われてたんだった」

 レジの下に置いてあった箱を彼女が開けると、そこには水晶が入っていた。

「わかった、この水晶で占いサービスをして店の評判をあげるんだな」

 彼女は水晶に手をかざし、ウヒヒヒヒ…スペードのJ!と叫ぶ。全然違うぞそれ。

 箱には説明書らしきものが入っているので僕はそれを読み上げる。

「なになに、この水晶にはこのお店に来る予定の者がうつしだされるらしいです本当に効果があるのかはわかりませんが使ってねby店長」

「へえ、この店にやってくる運命の人間をうつすってわけかい」

 また運命か…もう話題は終わりにしたというのにぶり返してきやがる。アンニュイな気分の僕など知らず、水晶は明るく輝いた。

「うおっ、早速お客さんがうつるってわけかい」

 僕達は水晶にうつされた人を見る。サラサラの金髪、着物の上からでもわかるダイナマイトぼでー。かなりの美人さんのようだ…って、



「ただいまー、二人とも、その水晶使ってるのね。ちゃんと効果あったかしら」

「「……」」

「あら、どうしたの?なんで私を見てがっかりしてるの?」

 そうだな、お店に来る人なんだからキツネさんも含まれるよな。

 結局この日はお店に客が来ることはなかった。


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