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プロローグみたいなもの
ゲーマーなら誰しも人生を変えられた作品というものが存在するだろう。
自分の人生を彩る作品に出合うことがあるだろう。
私がそうだった。
高校1年生の冬、私はあるものに出合った。
「Goblet Fantasy Online β」
後にゲーム史上最高の神ゲーと呼ばれるゲームのβ版である。
このゲームは所謂VRMMOと呼ばれる作品でβ版でありながら数々のゲームをプレイしてきた私を魅了し、のめりこませた。
まるで異世界のような広大なフィールド、生きているかのように動くNPC、多種多様な選択可能な種族など、当時ほかのゲームとは一線を画すような要素の塊であった。
β終了後、私は自分がこれから体験する冒険について思いをはせ続けた。
そして2年生となった私の目の前には私が求めてやまなかった製品版がある。
β版参加者は抽選を受けずに直接購入できる優先購入権が与えられるため、簡単に手に入れることができた。
私はパッケージを眺めながら準備を行う。
口角が上がるのを止められない。
もうすぐ入れるんだと思うだけで私に気分は高揚してくる。
そしてついに世界に入ることができる時間がやってきた。
―――Hope Licorice Onlineへようこそ。アカウントの登録をしてください。
私の耳に音声アナウンスの声が届き、アカウント登録用の画面が現れる。
手早くアカウントを登録し、次に進む。
―――アバターを作成します。名前を決めた後、種族を選んでください。
名前はとりあえずいつも使っている「ミツミェール」にする。
「種族」
このゲーム最大の要素とも言っても過言ではないそれは多くの種類に分かれている。
人間やエルフ、ドワーフなどに加え、無数の種類から選べる獣人や妖精などの様々な種類がある。
β版で私はバランスの良い人間を選び、バランスを生かした魔法戦士型で戦っていた。
しかし私は今回は別の種族にする。
私は「魔物」に手を伸ばす。
「魔物」
種族が大量に書かれたリストの一番下にあるソレはβ版で種族の中で唯一「これだけは選んではいけない」と判明した種族だ。
他のプレイヤーとコミュニケーションをとることができず、ほかの種類の魔物にも襲われる。
街に入ることもできなければなれるのも弱い種族ということでアバターを作り直すことのできないこのゲームでは最悪の選択肢だ。
では何故私がこれを選ぶのかと言われれば、ただの興味である。
誰もならないであろうこの種族はどこまで進むことができるのだろうか、という興味である。
私は深呼吸をしてボタンに触れた。
―――よい冒険をお楽しみください
そんな声とともに私は落ちるような感覚を味わいながら光に飲まれていった。
皆さんの人生を変えた作品ってなんでした?
私はファ〇アーエムブレム風化雪月ですかねぇ~
誤字報告よろしくお願いします。
矛盾があったらぜひ感想で指摘してください。