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神を殺した世界にて  作者: ほてぽて林檎
第1部:正義に注ぐは聖なる犠牲
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偽りの太陽

 

「ねえ、セリア! これ、本当に外なんだよね?」


 エルナは草の上に転がり、楽しそうに空を見上げる。


「こんなに広い場所、見たことないよ!」


 セリアも空を見た。


 そこには、温かな陽の光と、広がる青空がある。


「……うん」


 そう答えながら、彼女の胸には違和感があった。


(どうしてだろう……何か、おかしい気がする)


 この空は美しい。



「リネット、どうしたの?」


 エルナが振り返ると、リネットはゆっくりと目を開け、少しだけ口元を緩めた。


「……まぶしいね」


「でしょ! こんなに明るいなんて、びっくりしちゃうよ!」


 リネットは何かを言いかけたが、そのまま静かに目を閉じた。


「リネット、眠いの?」


「……うん。ちょっと……ねむい……」


 セリアは、そっとリネットの手を握った。


(やっぱり……血をたくさん採られたから、かな……)


 それでもエルナは、楽しそうに草の上を転がっていた。


「ねえ、もっと奥まで行ってみようよ!」


「えっ?」


「この先に、もっと面白いものがあるかも! ね、セリア、リネット!」


「え、でも……」


 セリアは少しためらったが、エルナの手を引かれた。


「私はここで待ってるね…」


 リネットは草の上で横になり、ゆっくりと目を閉じた。


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