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神を殺した世界にて  作者: ほてぽて林檎
第1部:正義に注ぐは聖なる犠牲
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会議

「外出の許可、ということですね?」


 軍の作戦会議室。

 薄暗い照明の下、数人の軍関係者と白衣の研究員たちがテーブルを囲んでいた。


 中央に映し出されたホログラムには、セリアたち三人のデータが表示されている。


「ええ。聖女たちの嘆願です。特にエルナという少女が熱心に望んでいたようですね」


 一人の研究員が、冷静な声で答える。


「面白い。まだ幼い彼女たちが、この世界の本質を何も知らずに、外を夢見るとは。」


 軍服を着た男が小さく笑う。


「まあいい。“適応”の範囲内なら、多少の自由は与えてもいいでしょう。 それが彼女たちの安定を保つことにつながるのならな」



「問題は採血量の増加ですね」


 別の研究員が言った。


「今回の外出に際して、通常の1.5倍の血液を提供してもらいました。その影響がどの程度出るか……」


「体調を崩すほどならば、それもデータのうちでしょう」


 軍の上層部は、まるで機械のように冷たい態度だった。


 ——そして、彼女たちがどこへ「外出」するのかも、すでに決まっていた。


「区画E-03の管理環境を使用する。 昨日、電光パネルの調整も終えている」


「では、これで決定ですね」


 静かに会議は進行していく。


 “偽りの空の下で、少女たちは何を思うのか”

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