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降格処分を受けた男
――軍法会議の判決が下された。
エリック・バーナードの処分は降格と減給。
「聖女の血を無駄に流した責」として、懲戒処分は免れなかったが、エドワードの助言と弁護により軍籍剥奪や投獄は避けられた。
それでも周囲の目は冷たい。
軍の同僚たちは「お前は運が良かったな」と皮肉を言い、上層部の一部は「エドワードのコネに救われた腰抜け」と嘲笑う。
彼の降格はエリック自身の責任とされ、今後のキャリアにも影響を及ぼすことは明白だった。
聖女の担当の人は外され、新たに軍の雑務を任されることとなる。




