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神を殺した世界にて  作者: ほてぽて林檎
第1部:正義に注ぐは聖なる犠牲
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反応

 

「また貴様か、クラウス!」


 会議室に怒号が響く。



「聖女の自由を認めたうえに、嗜好品を与えるだと? 貴様は何を考えている!」



「"管理体制の改善"ですが?」



 エドワードは涼しい顔で答える。


「管理体制の改善だと?」



「彼女たちの心理的安定を図ることで、予期せぬ問題を未然に防ぐ。"無駄な血"を流させないために、な。」


 軍上層部の老人たちは忌々しげに顔をしかめる。


「貴様の理屈はいつもそうだ。"正論"のように聞こえて、実際には我々の管理を骨抜きにする策ばかり!」


「骨抜き?」


 エドワードは苦笑しながら肩をすくめる。


「彼女たちの血を"無駄"にしたいのですか?」


「……」


「だったら、どうぞご自由に。"不必要な監視と制限"を強めれば、聖女たちはますます精神的に追い詰められる。"事故"が増え、"資源"の浪費につながる……それでいいのならね?」


 老人たちは黙り込む。


「私は、聖女たちの管理を緩めるわけではない。"より効率的な方法"を取るだけだ。」


「……」


「彼女たちの外出を監視し、データを収集する。それが"実験"だ。」


 エドワードの言葉に、軍上層部は互いに顔を見合わせた。


「ふん……貴様の言うことには、どうにも裏がありそうだが……」


「信じるも信じないもご自由に。」


 エドワードは微笑みながら会議室を後にした。

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