表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神を殺した世界にて  作者: ほてぽて林檎
第1部:正義に注ぐは聖なる犠牲
20/123

 ガッシャーン!


 甲高い音が響いた。


「セリア、大丈夫!?」


 エルナの声が響く。

 白衣の職員たちが、一瞬で動いた。


 セリアは驚いた顔で立ち尽くしていた。


 手から滑り落ちた皿が、床で粉々になっている。


「ご、ごめんなさい……」


 セリアは慌てて割れた欠片を拾おうとした——その時だった。


「イタッ」


 指先に鋭い痛み。


 ポタリ、と赤い雫が落ちる。


 小さな傷だった。


 だが、職員たちの反応は異常なほど早かった。


「セリア、怪我は——」



 白衣の一人が言いかけ、赤い雫を見た瞬間、顔色が変わった。


「……ッ!」


 即座にもう一人の職員がセリアの腕を掴み、引っ張るように後ろへ下げた。


「——今すぐ消毒を!」


「……え?」


 エルナが驚いた顔をする。


 セリアも戸惑いながら、割れた皿を見下ろした。


「このくらい平気、血を採られるより全然痛くないから……」


 そう言いかけると、職員が素早くガーゼを巻き、指を覆う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ