第八話 話し合い
色々あって投稿遅れました、その分の出来が良ければよかったのですが・・・
それでも見てくれる方々にはとても感謝しています。
これからもマイペースで書いていくのでこれからもよろしくお願いします。
「お茶しようか・・・」
ファーストの提案・・・
過去にファーストと接触したものはいる、しかし、報告書では会話ではなく、ファーストによる一方的なものだったという・・・つまり今回のケース異例、そして一部の報告書通りなら・・・
「いいよね・・・」
ファーストはその一言で視界いや空間どちらにしろ、明らかに先ほどまでいたトンネルだった場所が、地面は色々な花が咲く花畑に変り、空は春の寒くも熱くない心地の良い晴天まるでここが天国かと思わせるような風景だった、そして僕は目の前にいつの間にか白い椅子用意されており、テーブルを挟んで、反対側にはファーストが座っていた。
「君の前で・・・この姿は・・・失礼だね」
ファーストはそう言うとゲームのバグみたいな姿から白のワンピース、黒のセミロング、麦わら帽子、そして色白の肌の姿に変わりそれはまるで・・・
そう・・・まるで・・・
「ふざけてやっているなら、やめておけよ・・・悪趣味だぞ」
「あら、ごめんなさい、でもこの姿はあなたが心の底から愛している人姿を映しているだけ」
声まで似せてきた・・・
今の僕の心は怒りで満ちていた、しかし、決して懐ある拳銃を抜かなかった、どう考えても今の状況の僕は手のひらの上、ここで打てば間違いなく死ぬのは僕のほうだ、無駄死は勘弁だ、だったら聞けるだけ聞いてできるだけ能力のことを見極め後に残す、僕はそう心に言い聞かせて用意された椅子に座り話し合いを始めた。
「どういうことだ?」
「つまり、私は人によって見え方が違うってこと、ついでを言うとこの風景もね」
風景も、その姿も全部確かに俺の理想だ、幻覚にしてもまず俺の脳みその中を見なければこれはできないだとすると・・・
「思考読めるだろ」
「あらよく分かったね」
「まぁな、だとしたらさっきまでことは・・・」
「聞こえてるよ」
「やはりか、だとしても今から適当なごまかしても無駄だな」
これで最低1つは分かった。
ファーストの能力の1つ目は・・・思考を読むこと・・・
(だとしたら小細工は無駄だな・・・)
「本題に入ろうか、どうして、俺の前に現れた?」
「君に頼み事をね」
「頼み事?」
「うん、むろんこれは他言無用で」
「もしばらそうとしたら、僕はどうなるんだ?」
僕はファーストに興味本位で聞いてみた。
「“僕”だけでは済まないよ・・・」
脅迫・・・ファーストの場合、一つの災害に変わる・・・
(本当、敵味方関係ないって言うことが本当に厄介・・・さすれば・・・)
「まぁいい、今度こそ本題もどるか、頼み事なんだ、ファースト」
「君は賢いだね、まぁいいわ、頼み事って言うのはね、この子を殺してほしいの」
ファーストは俺の目の前に一枚の写真を見せててきた。
その写真は唇のところに小さな傷がある以外何の特徴もない普通の人間にしか見えないがファーストが人と普通にかかわるとは到底思えないので僕は「こいつは・・・人か?」とファーストに問いかけた。
「やはり君の目にはそう映るのね」
「ファースト君が見えてる世界は俺たちの見てる景色とは違うんじゃないか?」
ファーストはそのことに関しては何も言わなかったが半ば正解だったのであろう。
「そもそもこいつら君が生み出したものなんだろ、どうして命令から逸脱する?」
「君たちだってミスをするように私にだってミスある・・・例えば雷の子とか」
その一言で全てを理解した・・・
「そのミスで僕の生徒が亡くなったんだぞ・・・」
「なら君の懐にあるもので私を殺さないのかい?」
「殺さない・・・第一あれは僕の判断ミスがきっかけで起きたものだ、俺に責任がある・・・」
フラッシュバック・・・あれはひどい戦いだった、あの戦いで沢山の人を殺した、一つの災害を起こしてしまった。
「君は頑張りすぎだ」
「・・・うるせぇ」
ファーストから心配された、こいつにも人の心あるのか・・・それとも別の人格か・・・
深く考えてもこいつの手の平で踊らされるだけだ・・・どうしたものか・・・
しばらく考えたあと結論を出した。
「分かった、その依頼受けたわまったが、その代わり条件がある」
「条件って?」
「一ヶ月に一回俺と接触する事が条件だ」
「そんなのでいいの?」
「あぁ、むしろこれが一番いい」
「能力を見極めるためかな」
「わかっているなら、どうする?」
こればかりは僕でも無謀だと思っていた、当然却下されると思っていた、だが・・・
「いいよ、君なら・・・」
ファーストはそう言いテーブルにどっかからか朱印を出して来た。
「指印を・・・」
契約
契約内容
対象xの抹消
成立
「これでいいのか?」
僕が手についたインクをハンカチで吹いている間に、ファーストのもとにひらひらと契約書から近いて行きそれは小さな光となりファーストの手の平で消えた。
「記憶した・・・」
「これで俺は逃げれなくなったてことか」
「そうだよ、それに・・・」
ファーストは僕の体のところを指差しこう言った。
「・・・」
「なるほどね、この証がある限り口に出した瞬間わかるってわけか」
「そう、まぁ精々頑張りなさい再名生 恋君・・・」
俺はいつの間にか洞窟に一人になって戻っていた・・・
(今日一日で非現実的なことが起きすぎた、頭が痛い・・・)
僕はそのまま洞窟の外に出た。
(悪い、お前ら・・・話せないことができてしまった)
俺は一人で洞窟を出て龍力に電話をかけた。
「もしもし龍力どこの病院にいる?」
その後僕は病院に行き二人の容態を聞いてから、龍力と一緒に家に帰った。
(報告書、どうしようかな・・・)
数日後
「♪~」
僕は鼻歌を歌いながら、リュックサックに衣服や重要なものを片っ端に放り込んでいると居間でくつろいでいる3人の中、水蓮が僕に話しかけてきた。
「先生ご機嫌ですね」
「まぁな」
「どこかいくのか?」
龍力が聞いてきたので俺は少しテンション高めに答えた。
「聞いて驚くなよ、僕、明日からアメリカ行くから」
「いってら」
「土産忘れずに」
「どこの州ですか?」
僕のテンションを軽くあしらわれ、龍力から順に僕に対して言ってきた。
(暑さのせいでもあるだろうが龍力はともかく風火までそんなにだらしなくなって、逆にスイはしっかりしてるなぁ・・・そうかもう6年か)
頭に染み付いた、過去の光景・・・
『で、再名生君はどこにいくの?』
「おーい!先生!」
過去の事に気を取られてる僕に龍力が声でようやく現実に目を向けた。
「どうした龍力?」
「スイが聞いてるぞ、どこの州に行くんだって」
「アメリカの・・・ネバダ州だ」