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Sapphire  作者: 四季社 タクト
第一章 始動
6/9

第五話 護衛


「お前ら身支度済んだか?」

そう先生は言ったがここには俺と先生しかいない。

「先生、風火と水蓮が身支度中だぞ」

「なら仕方がないな!」

「しかし変な感覚だな、先生が白衣がないのは!」

「そんなことを言うなら龍力だって普段黒いジャージなのに、いっちょまえにスーツなんて着ちゃって」

「先生に数日まにスーツ買いに行かされて、任務の時、着ろ!て言ったの誰だよ!」

「悪かった悪かったから、俺の脇腹に全力パンチしないでくれ、痛いからやめて〜」

 

「お待たせ〜何してるの?」

風火と水蓮が可愛らしい服装で出てきたのを見ると咄嗟に先生の胸ぐらを掴み

「おいーなんで、俺らスーツなのに、あいつらは、私服なんだよ!」と言った。

「ちゃんと説明するから、シワできちゃうから落ち着いてくれ〜」

先生がそう言ったので俺は大人しく手を放した。

 

落ち着いてから先生は説明を始めた。

「今回僕らの配置は民間人に紛れながら周りの確認と護衛だ」

「天皇の近くの護衛じゃないだ」

「当たり前だ、うちは民間企業だからな、そんな神経がヘトヘトになりそうなのは皇后警察とかの仕事だ」

「だったらなおさら、私服でいいじゃねぇか」

「いや、最初は僕も全員私服でいいかなと思ったが、一部場所がオフィス街だったから、もしもの時を考えたらスーツの方が疑われないかなーとか思って葛藤した結果、半々で分けたらいいじゃないかという結論に至ったわけです、納得した?」

それを聞いた、みんながイマイチよく分からないって顔をしてきた

「納得してなそうなので皆さん置いていきまーす」

そう言うと先生は先に行ってしまったので、俺たちは後に続いた

「植さんは一人にして大丈夫なんですか?」

水蓮が心配そうな顔をしていたが、先生が頭を撫でて水蓮に落ち着きと安心を与えた

「そのへんは大丈夫あとで輪さんがきてくれるから」

先生はそう言うと扉だらけの部屋から出て行こうとした。

「今からどこ行くんだ?」

「地下の駐車場」

「このワープ使えば現地に直接行けないのか?前先生ここからいろんなところに行くとか言ったよな」

俺が先生に質問すると先生は、頭をかきながら答えた。

「元々は僕たちの部署がここにあったけど、輪さんが能力、迂闊に使った結果、ここの部屋周辺のドアが全部僕の家に繋がったわけ、そっからどこから行けなくなるか調べた結果、ここら一帯ドアだらけになったていうわけ!ちなみに色々行けると言ったがいける場所は2つしかないよ!」

先生は笑顔でグットポーズをした。

「グゥじゃないんだよ、ちなみにもう一つの場所がどこなんだよ」

「お花畑!」

そんなことを言っていると地下の駐車場のついていた。

「安いやつなんだな、もっといいやつ買えなかったのか?」

俺がそう言うと先生は俺の頭をわしゃわしゃしてから、「うちにあんな高級車は買えないよ、能力者みんな違反ギリギリの給料でやりくりしているだから、贅沢なこと言うんじゃありません!」

と一般家庭のお母さんみたいなことを言ってきた。

「そもそも先生免許持っているのか?」

「持って入るけど、一回スピード違反で捕まったことがある」

この時3人は同じことを思い浮かべただろう、(先生が運転する車にはあまり乗りたくないな〜)

しかし、そんなことを言ってもこの場で運転できるのは恋先生しかいないからしかたなくのって向かうしかなかった。

 

 

「久々に運転は楽しかったな〜」

先生はパーキングに清々しい顔をしながら止めたけど、俺たちは、ぐったりとした顔をしていた。

「ハンドル握ると性格が変わる人って、何かしらストレスや不満を抱えてる人なんだろうな」

俺がそう言うと風火と水蓮は、頷いた。

「ほらほら休んでる暇はないよ、僕たちはお仕事で来ているんだから」

先生は先に大通りに出たので俺らも後に続いた。

大通りには溢れんばかりの人がいた。

「始まる前からすごい人ですね」

「そりゃ、これだけは、何年経とうが変わらない光景だよ」

「そもそもなんで俺ら、民間企業がなんで天皇護衛なんだよ」

「仕方ないだろ、過去に俺らの先輩世代が天皇を守ってから、うちと警察と護衛することになったんだから」

「何やってんだよ、先輩世代!」

「文句を言うのはいいけど今日の任務には集中力しろよ」

「わかってら!」

「じゃあ、昨日説明した通りに配置に着くぞ」

先生が手を叩くと、俺と水蓮は反対の歩道に行った。

 

 

2245年6月4日

 

天皇の護衛

 

担当 再名生 恋、解 龍力、鈴乃音 風火、鈴乃音 水蓮

 

 

任務始まってから、約20分

俺は先生の言葉を思い出していた。 

「今回の任務は天皇の護衛であるが、とある1区間の間だけでいい」

「なぜ、1区間だけでいいのかは、こちら側には教えてもらってない」

「理不尽なかもしれないが、これがうちのやり方であり、これがうちの組織だ」

そんなことを思い出していると、先生から連絡が来ていた。

 

 

 

「すまない風火、俺は持ち場を離れるが警戒を続けてくれ」

「先生どうかしたんですか?」

「あぁ、狙撃手を見つけた」

先生は急いで路地裏に入って行った。

風火はすぐにみんなに連絡をした。

「水、龍力、先生が狙撃手を見つけたらしい、そっちの状況は?」

「お姉ちゃん、その件なんだけど龍力さんもいちゃって・・・」

「あの馬鹿二人何やってるの!」

風火は怒り口調で言った。

 

(あの先生、俺にだけ連絡よこしたから重要なことかと思ったら、まさか本当にこっち側に狙撃手がいるってほんとついてない!)

俺はすぐに裏の路地に入りパルクールのように屋上に向かって上がって行った。

 

屋上についたと同時に相手も俺のことを気付いたのか、立ち上がり懐からナイフを取り出し、こちらを向いてきた。

「おい、お前撮影に来てるやつじゃないよな、クソッタレ!」

 

 

同時刻

 

「よう会いたかったぜ、化け物」

俺はネクタイを少し緩め、化け物に向かって言い放った。

化け物はこちらに気づいてサイレンサー付き銃を俺に向けて打ってきたが俺は怯まず突っ込んで行った。

(まあ、当たっても再生できるけど、痛いからなるべく当たりたくない)

奇跡にも化け物が打った弾丸は全て明後日の方向に飛んでいき、その間に距離を詰めた俺は、懐からナイフを取り出し片腕で化け物を持ち上げ化け物の心臓に突き刺した。

(こいつは人間の上半身部分しかないから、俺から逃げることは無理だとわかって、銃を打ってきたのはわかる、だけど腕が酷すぎる。近距離で外すこいつが、狙撃に適してるとは到底思えない、近距離に弱いタイプか?それだったら嬉しいが、もしこいつが囮だった場合少しまずいかもな)

俺は視力3、0の目で辺りを見渡した。

「見えた、あんなところにいやがって、クソタレ」

 

龍力 視点

 

「お前何が目的天皇を狙う?お前ら外国人でもわかるよな、天皇が政治の実権を握ってないことに!」

俺の目の前にはがたいがガッチリした、外国人が、ナイフを持ち今にも突っ込んできそうな体制で立っていた。

「ダンマリかよ、上等だ」 

俺はすぐに距離をつめ、殴ろうとしたが見事にかわされ、顔面にパンチをくらってしまった。

俺がすぐに距離をとると相手は詰めてきた。

俺は相手の動きを読み取り、ナイフで刺そうとしている袖を掴み、後ろを向きながら襟を掴み、投げの体制に入ろうとした途端に相手は咄嗟にナイフを捨て懐から銃を取り出し俺の肩と脹脛に弾丸をお見舞いされた。

                                                                                                                                

俺は膝から倒れた。

(油断した、ナイフしか使わなかったから懐に隠れしていた、小型拳銃に気が付かなかった)

相手はすぐに俺の後頭部に向けて拳銃を向けて引き金を引いこうとしていた。

 

この時俺は相手が引き金を引く前に怒りという感情を増幅させた。

 

怒りとはスポーツ(戦闘)に置いて重要なことである。

 

とある科学者はこういった、人間が怒りの感情を覚えたとき、脳からは「ノルアドレナリン」と「アドレナリン」というホルモンが分泌されている。

ノルアドレナリンは脳に作用して、怒りの感情をピークに持っていく物質で、別名、“怒りホルモン”などといわれ、それに対してアドレナリンは身体に作用して、筋肉と心臓の働きを向上させて、身体能力を高める。

この時、ただ怒ればいいわけではない!

勝負の際に感情のおもむくままに動くだけでは、相手にスキを突かれて負けてしまう。怒りの感情は身体能力にはプラスに働く一方で、冷静な判断を下す脳にとってはマイナスになってしまう。つまり、肝要なのは“怒り”と“冷静な頭脳”を両立させること!

 

ここで相手が引き金を引いた時、今俺の能力は普段のスピードの1,4倍でスピードで動き、俺は目線を少し後ろに向けながら頭を横にずらた。相手はすぐに外したとわかると捨てたナイフを拾いで追い討ちをしてきた。

(今振り返っても、刺されるだけだ、この状態で相手の投げれる技はこれしかない!)

俺はそのナイフを脇に通し、俺は相手の胸ぐら辺りとナイフを持っている袖を掴み膝をついたまま投げた。

 

背負落

 

背負投または一本背負いの形(体勢)から片膝または、両膝を畳について、そこを支点にして、引き落とすように投げる

 

投げたあと俺は相手が再起不能になるまで顔面を殴り続けた、相手の顔がわからなくなるまで・・・

しばらくしてから俺は落ち着きを取り戻し、冷静になった

「あぶねー先生と訓練しといてよかった」

 

四日前

「近距離の銃弾の弾を避ける?、護衛に関係あるのかよ」俺と先生は庭でて話をしていた。

風火たちは居間でデザートを食べながら休憩していた。

「あるか、ないかといえばないかな」

「ないんだったらやらないぜ」

「待て、ここから僕は君に弁論する」

この時先生は真剣な顔をしながら言ってきたので俺は仕方なく聞くことにした。

「至近距離で銃弾避けれたらかカッコいいじゃん!」

「うん、それだけ?」

「うん、これだけ」

多分この時の俺は呆れた顔をしていただろう

「今、何とも子供っぽいと思っただろ」

「あぁ思った」

 

「最初はそんな子供ぽいことでいいんだよ、俺も最初はそんな理由でやっていた」

(そのあと俺は、先生と一緒に付き合わされたんだっけ、感情のコントロールとかと一緒に、なにわともあれ、その訓練のおかげで助かったんだから、結果オーライでいいんだよな)

 

 

恋 視点

 

 

「くっそたれあの距離は間に合わない!」

俺は全力疾走したが距離が遠すぎた、俺は一か八か、咄嗟に銃を取り出し狙撃しようとしていたが突然俺の背後から強風が吹き、気づいたら化け物が急に俺の足元に転がってきたので、俺は咄嗟に頭を思いっきりふみ潰し、後ろにいたあいつに振り向きながらこう言った。

「よう、久しぶりだな颯、また能力を使いすぎたのではないのか、顔色悪いぞ!」

颯は全身を風で纏っていて、触れることができなかった。

「勘違いするな!俺はお前を許したつもりはない」

「会わない間にツンデレに、なっちゃって!」

と俺が触れようとすると颯は俺の手を切断し、胸ぐらをつかんで睨んで来た

「ふざけるなよ!」

「ふざけてないよ、僕はいつだって真剣だよ」

俺も残った片手で颯の胸ぐらをつかもうと思ったが切断された片方が痛すぎて涙目で声を震わせながら睨んでいた。

「調子が狂う、俺と会ったこと絶対花に言うなよ」

「わかった」

「じゃあな」

「帰りたいときはいつでも帰ってきなよ、俺と植はいつでも大歓迎だぜ」

颯がそれを聞いてからこの場からいなくなるのを見てから俺は屋上で倒れた。

(カッコつかないな〜流石に鎮痛剤を咄嗟に打ち込んだけど、片手一本でも痛いな〜)

(ごめんな〜、先生がミスで■■■にしてしまって)

 

 

 

「ご協力ありがとうございます、ここからは私たちの仕事ですので」

「了解しました」

風火たち皇后警察との引き継ぎが済ませていた。

「お姉ちゃん無事終わったね」

「ほんと何事もなくてよかったわ」

姉妹が安心していると先生からの連絡がきた。

「お前ら、大丈夫か?」

「私たちは大丈夫です、あと引き継ぎしておきました。」

「ありがとうな、それより龍力は大丈夫か?」

「先生、俺、足と腕に銃弾受けました」

「わかった、俺は今から龍力ところに行く、風と水は先に帰ってくれ」

「了解」

それを聞いたあと、すぐに無線を切り、龍力のところに行こうと体を起こし、化け物の遺体を見た。

 

(そう言えば、何であいつらが天皇を狙うだ?その理由はなんだ?そして1週間前の本部に来たやつと同じ白いあざみたいなもの、俺を巻き込んで消し飛んだやつもうっすらと白いあざがあった。あいつやつらは何を企んでいる?まあとりあえず無事に誰も死なずに終わってよかったよ)

俺は切断された手をすぐに直し龍力のところに向かった。

 

その頃

「誰か・・・たす・・て・・・」

目の前には2つの不審な人影があった。

 

参考

「怒り」は体にどんな影響を与える?脳科学から見た、スポーツと怒りの関係(前編) https://melos.media/wellness/4522/


講道館 (背負落)

http://kodokanjudoinstitute.org/waza/digest/03/

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