第四話 宣戦布告
「遅い、遅すぎるもう二日は、帰ってきてないし、連絡の一切も寄越さない。」
静まり返った、居間に俺は言葉を放った。
「植、先生って単独任務の時っていっつもこんなに遅いの?」
「いや普通・・・二日以上かかる時・・・いつも・・・連絡してくるはずだけど・・・」
泣くのを堪えながら植は俺の質問に答えてくれた。
それを聞いた風火は立ち上がり、台所の方に行き、俺に対して手招きしてきたので、俺も台所に行った。
「今こんな時にこんなこと言いたくないけど、任務中に亡くなったんじゃ・・・」
「それはない、決してないはず・・・」
「なんで、龍力がそれがいえるの?」
「実は・・・」
数日前
「前にも聞いたかもだけど、植は何で俺らに対して優しいんだ?」
俺と先生、二人で縁側に座って、風火と水蓮の戦いを見ながら、先生に聞いた。
先生は何言わずにいた、だけどしばらくしてから答えた。
「元の性格いいのと、あとはまぁこれは言っても大丈夫か」
「?」
「任務中、植は仲間(友達)が一人亡くなったそれも目の前で、そのせいもあるだろうな」
「そうか、そんなことがあったんだな」
「あぁ、だからあいつとも約束した。僕はまだ死ねない、彼女(植)のためにも、亡くなった彼女の友達のためにも」
「そう言っていた、真剣な顔で」
「なら確かめに行くしかないわね、本部に!」
俺たちは居間に戻り、水蓮や植に本部に行くことを伝えた
特殊災害及び特殊警護、人材派遣会社
「Defense、Protection、Annihilation略してD P A」
ここの多くの人材は自衛隊、警察、外交官のエリートの人たちと問題を犯した人、そして数少なくない能力者を含めた100名構成されている。
俺と風火エントランス付近の通路まで来ていた。
「じゃ私そこの受け付けの人聞いてくるから、そこで待ってて」
会員証を俺に見せながら、受け付けの方にいった。
(そういえば、先生に会員証もらってねぇな、今度会ったら作ってもらおー)
そんなことを心の中で言ってたら、風火が深刻そうな顔をしながら戻ってきた。
「どうだった?」
「こちらに再名生 恋という人は努めておりません。て言われた。」
それは俺たちにとって大きなショックを与えた。
「俺の姉なら何か知っているかもしれない」
俺は急いで、デバイスから姉に連絡をした。
「くそ、繋がらねぇ、いつもだったらすぐに繋がるのに、直接姉貴のところ行くしか無いのか」
「場所わかるの?」
「以前先生が姉の担当の部署を教えてくれた」
地下の5階 資料管理室
「姉貴居るかー」
と言った途端、俺の腹部に目に下にすごいクマができていた姉貴が思いっきり、泣きながらくっついてきた
「りゅう〜き〜あ〜い〜た〜かった〜」
「あーわかったから、わかったから離れてくれ」
「いやー、1ヶ月間会えなかったんだから、もうしばらく、龍力を堪能させて〜」
それを聞いた途端、俺は姉貴の頭を思いっきり愛のムチ言うなの拳を喰らわせた。
「イターイ、おねーちゃんが、おねーちゃんが悪かったから殴るのやめて〜」
数分たちようやく話を聞ける状態になった
「今日、どうしたの龍力、もしかして私に会いに「きたわけではない」」
姉貴が落ち込んだ顔をしたが、俺は全く気にしないことにした。
「知恵さん、今日は頼みがあって会いに来たんです」
「私に頼みって何かな?」
「再名生 恋の居場所を調べてほしい」
「ごめんね、それは私でも無理だと思う、だって・・・」
姉貴が重要なことを話そうとしたが、突然のアナウンスが入った。
「この建物内にいる能力者及び職員は今すぐ地下にいけ、エントランス中央に侵入者だ」
俺はそのアナウンスを聞いて、すぐに向かおうとしたが、姉貴に止められた。
「龍力どこ行こうとしてるの?」
「エントランス」
「やめた方がいい」
姉貴は俺の背中に抱きつき無理やり止めてきた。
「敵がいるからから、アナウンス通りに動けって、姉貴は知らないと思うが、この1ヶ月間で俺は・・・」
俺がいやそうに言うと、姉貴は首を振りながら、必死な顔で言ってきた。
「違う、もしも周りに私たちがいて東郷管理長が本気になるほどの相手なら・・・私たちが真っ先に死ぬ」
一回エントランス中央
アナウンスを聞いてほとんど人の職員は地下に行った。
ただしここにいる二人を除いては!
「よう、俺に何のお届けものだ?化け物」
東郷の目の前にはスーツをきた、クリーチャーがいた。
(今まで、人とクリーチャーのキメラは見たことがあるが、どれも人間が元になっているから見た目は人間そのものだったがこいつは違う、顔の鼻から上の部分がねぇし、本来なら全部が真っ黒のはずなのに一部が白い、そして大きくなっても本来四足型基本だが人間のようにしっかりと二本足で立っている、そしてこの違和感、気色悪いとしか言えないな!)
「初めまして、東郷 剛力さん、私はこの箱をお届けすることと、ここの本部の破壊を頼まれたものです。」
そいつはそういうと東郷の足元に袋につつまれた箱を投げて渡してきた
東郷は恐れずに袋に包まれた箱拾いを開けた。
そこには見るも無惨な姿になった、同期だった。
この時、東郷には怒りの2文字しかなかった。
「恋をこんなのにしたのはお前か?」
(今は怒りを抑えなければ、相手の思うツボだ、今抑えておけば殴る機会は必ずくる!)
東郷は歯を食いしばりながら、睨んでいたがそいつは満面の笑みで東郷を見ていた。
「私はある方にこの体を頂きましたから、その件には何とも、それより箱は届けたので、ここを破壊させていただきます」
「さっきからご丁寧に言いやがって気色悪い、上等だ!やれるもんならやってみろ!」
東郷がネクタイを少しさげ、能力を使用とした時、何ものかが投げた槍がの心臓を貫いた。
「単独で敵の陣地に乗り込んでくるとは言い度胸だよな〜、なぁ本郷」
東郷はきずいていた。化け物を貫いた槍を!それを扱える数少ない人間も!
「あぁ、そうだな、恋!」
「お前、は消したはずじゃ・・・」
化け物がゆっくりと俺の方を向いたので、俺はご丁寧に説明をしてやった。
「俺は不死身の再名生 恋だ!お前が爆発する寸前に銃で指を打って切断し、切断した指をワープで飛ばしてもらった、おかげでスーツと白衣買い直したんだぞ。」
俺の言葉を聞いた途端、あいつはすぐに爆発し、あちこちにあいつの肉片が飛び散り、見るに耐えない状況になった。
「すぐに爆破しやがって、肉片が少し掛かったじゃねぇか、これじゃ、誰に頼まれたかも聞き出せないじゃないか」
俺は怒り口調で言った。
(まぁ、威力は東郷が能力でどうにかしてくれたから、師匠の槍と建物は無事だけど、今回の件、多分宣戦布告でいいんだよな)
そんなことを考えていると東郷が俺の方に近づいき、俺の頭にゲンコツを食らわせてきた。
「痛いな〜、死んだ同期が生きてるだけでも全米の感動もんなのになんやその態度!」
「お前が言うな、生きてるなら連絡のひとつよこせよ、一応、俺はお前の上司なんだぞ!」
言うともう一度俺の頭にゲンコツを食らわせてきた。
「why!、何回殴る気だ、この筋肉だるま!」
「あぁ筋肉だるまでも構わない、お前の能力知っていても、今回はダメかと思ったから、もう一発殴らせろ!」
東郷はイカツイ体を更に近づいてきたので俺は、後退りをしてから、全力で逃げ回った。
俺が逃げ回っていると、目の前には二日ぶりに見る龍力と風火がいた
「おぉ、いいところに、龍力、風火助けてくれ〜同期に暴力振るわれてるんだ〜」
二人は俺の方に走ってきた、二人で俺の鳩尾にでかい一発をくらわせてきた。
俺は二人思いのこもったパンチが強すぎて俺は背中から倒れた。
「痛いいきなり何するんだ、龍力、風火!」
「俺たちがどれほど、心配したと思ってるんだ!」
僕は驚きを隠せなかった、風火に言われるならまだわかるが、龍力にそれを言われるとは思っていなかった。
(久々に真剣に怒られた、僕より未熟な龍力に・・・いや前にもあったな・・・)
「すまなかった」
僕は素直に謝った、龍力は素直謝った僕を見て、納得したのか
「後で先生、植や水蓮に謝れよ、行くぞ、風火」
そう言うと龍力は先に行ってしまった。
「風火は僕に言いたいことある?」
僕は風火に優しく聞くと風火は「私からは家帰って植さんと私の妹に謝ったらいいですよ、あと今日は寿司頼んでください!」と言った。
「あぁ、わかったよ、特上の寿司持って帰ってくるよ」
俺がそう言うと風火は龍力の方に言ってしまった。
俺の後ろで静かに見ていた東郷が近づいてきて「お前が珍しいな怒られ、ボコボコにされるなんて、しかも教え子にな!」と笑いながら言てきた。
「言い方には気おつけてほしいな、彼らの暴力は僕にとっては愛のムチだから」
「恋、お前変わったよな、昔はもっと噛みついていたのにな」
「人間は変わる生き物だよ、東郷昔の俺は、知らなかったんだ、何もかも、何もかもね・・・」
この時、俺をおいていく、龍力と風火の背中を見た時、昔の俺と師匠を見ているようだった。
「これ龍力君たちに渡しておいてくれ」
東郷は俺にA4封筒を渡してきた。
「任務書類か、ちなみに危険度は?」
「特Bクラス」
「おいおい特のBってことはあれだろ、あいつら荷が重すぎないか?」
「確かに、龍力は初めての任務でこれは重たすぎるが、お前が育てた大切な弟子だろ、お前らには期待してるんだよ!」
東郷は笑顔で俺の背中を叩きながら言ってきた。
俺は立ち上がり、俺をおいて言った龍力たちの後追うことにした。
「おいおい、もう行くのか?」
「あぁ、あいつらに完全においてかれたし、他にも植や水蓮に謝らないといけないからな」
俺は東郷に手を振りながら、龍力たちの後を追った。
(恋、お前はもう少し自覚を持った方がいい、お前の育てた弟子が今我々にどれだけの危害を加えているのかを・・・)
「ただいまー」
俺は恐る恐る、居間の方に行くとそこには植と水蓮が恐ろしいほど、真顔で座っていて、龍力と風火は植たちの後ろに隠れていた。
(怖い、師匠と同じくらい怖いよ〜、僕の知っている優しい植と大人しい水蓮はどこなの?)
そんなことを思っていると植が「おかえりなさい、連絡もよこさず、どこ行ってたんですか」
と言ってきた
(あーこれ普通に謝ってもだめなやつだ、しょうがない、あの手を使うか)
「連絡もしなかったのはごめん、ちょっと亡くなった仲間の墓参りに行ってたんだ、でも植も水蓮心配してくれたんだ。嬉しい、ありがとな」
僕は植と水蓮の頭優しく撫でると、植と水蓮少し納得したような顔をしながら恥ずかしがってそっぽを向いた。
(反応を見る限り多分これで、許してくれたでしょ)
ホッと息を吐き、背中に隠しておいた書類をだし、任務書類をヒラヒラさせながら「そうそう龍力たちに任務がきててね」と言うと、3人は期待の眼差しでこちらを見てきた。
(何、みんな俺が生きてたことより、こっちの任務書類の方が目が輝くの?ちょっとショックなんだけど・・・)
「ようやく俺の初任務か、ちなみに内容はなんだ?」
龍力は僕の隣に座って封筒の中の書類を取り出してきた。
そこに書かれているに任務内容
「天皇護衛」