第一話 追放
拙い文章ですがよろしくお願いします
6月18日 軍団→師団
国王、皇帝、魔王、聖女、そして勇者。
その世界は、その五名が力を合わせ、あるいは牽制しあうことにより平和を保っていた。
国王は王家から、皇帝は皇帝家から、魔王は魔王家から、聖女は聖女の一族から、そして勇者は勇者の一族から代々選ばれる事となっているがそのことが何百年もお家争いの原因になっていた。
タンクレディ・ディ・フォーア・インペラトールはそんな初代勇者から続くインペラトール家の有力分家筋にあたり、断絶した本家に変わってインペラトール家で主導権を握るフォーア家の長男として生まれた。
そしてそのまま勇者に就任するはずだった。
あの女が現れるまでは。
サラン海の海上に浮かぶシテ島に多くの与党や家来を抱え、領民の尊敬を一身に集めるタンクレディに国王、皇帝、魔王らは危機感を覚え、勇者の血を引く者を探し出し、勇者の地位を継がせるべく暗躍を開始。
結果として勇者一族の領地が散在するシテ島とヴォラリア半島は内乱状態に陥った
三年にも及ぶ戦乱、粛清につぐ粛清、激しい戦闘と騙し合いを制したのは、王国、帝国、魔王国の支援を受けた女勇者の方であった
僕こと、タンクレディは女勇者との一騎討ちに敗れ、粛清を恐れ、またタンクレディを慕う多くの騎士や貴族、冒険者たちを引き連れて、シテ島から脱出する。
行き先はシテ島の南にある広大なデコニア大陸
ついたはいいが、風土病に犯され、三日三晩高熱にうなされる
そしてそこでようやく思い出した。
自分がこの世界に転生してきたということを
タンクレディがこの世に生を受けてから、18年の月日が立っていた
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