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【アニメ2026年7月放送!】ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~  作者: ハム男
第14章 暗黒神アマンテと封印された肢体

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第904話 雷王グリロタン

 アレンたちが大穴の底にやってきて2日目となった。

 昨日探し回ったがどうしても見つからなかったので、昨日見なかった部分の斜面から始まり、昼過ぎになって大穴の底に辿り着いた。


「おい、アレン。お前の鳥が見ても、この辺にも雷王はいないのか?」


「ああ、いない。今日もいないのか隈なく調べよう」


 クワトロにはアレンたちの周囲を特技「万里眼」と特技「鑑定眼」で確認している。

 魔獣はぼちぼちいるのだが、雷王らしき亜神級以上の魔獣はいない。

 なお、今回の作戦のため、他の魔獣から避けるように大穴の底を移動している。

 

 集中して警戒するイルゼはともかく、タジンの表情にやる気はない。

 そんなイルゼだが、ここまでの道中で、雷王以外のSランクの魔獣を何体も狩ってレベル80になっている。


(さて、水中と違って地中は視界が悪いからな。ん? こんなの昨日あったか?)


 空にはクワトロを飛ばす中、数体の魚Dの召喚獣たちを地中に泳がせている。

 なお、地中を潜るからといって地中内を視界がクリアになって、遠くまで見れるわけでもない。

 雷王がどれほどの大きさか知らないが、地中の移動はほぼ視界ゼロなので、これだけ広い大穴だと砂漠に落ちている1本の針を探すようなものだろう。

 これは壁を通過することができる霊系統も同じだ。


 通過できることと地面や壁の中を遠くまで見通せることは違う。


 そんなことを考えていると目の前にバレーボールサイズの黄色の石が目についた。


 キラキラッ

 バチバチッ


 アレンたちの前方に今までにない発電と輝きを見せる石が落ちている。

 アレンだけでなく他の2人もすぐに気付いた。


「お? 雷鳴石じゃないのか!」


「おい、タジン。勝手に動くな!!」


(あれ? こんなのさっきまであったか?)


 アレンは膨大な知力でクワトロの特技「観察眼」で見た情報を鮮明に覚えている。


「大丈夫だって、周囲になんもないから」


 発光する石ころの周囲100メートル以上、見渡しても何もいない。

 地面に裂け目もないし、擬態されそうな大岩のもない。


 駆けて行ったタジンが今にも地面に手を伸ばして拾いそうな瞬間だ。


 ピキッ

 ビキビキビキ


『げひゃひゃ!! 馬鹿め、この雷王グリロタンの罠にかかったな! 死んで俺の力となりやがれ!!』


 突然に地面に亀裂が入ったかと思ったら、両手についた巨大な爪を持った何かが姿を現し、タジンに襲いかかる。


『う、うわああああああ……』


 驚いて尻もちをついたタジンに向かってイルゼが叫んだ。


『タジン! 今助けるぞ!!』


『お? 暗黒騎士もいるのか……』


 両手の巨大なギザギザな爪の次は鼻先に伸びた2本の触覚を空中に振るい、漆黒の大きな目のある頭を地面から突き出す。

 大声を叫んだ声に反応するように、2本の触覚の向きをイルゼに変えた。


(自ら雷王と名乗ってくれて助かる。見た目は爪の馬鹿でかい巨大なオケラだな。ギザギザな手は土の中を潜るために便利そうだな)


 用心深い性格なのか今も爪と頭のみと上半身の一部だけを地面から突き出している。

 腰を抜かしたタジンを救おうとするイルゼを見て、外骨格に覆われているが表情が変わったように見える。


「む? くるか!!」


『げしゃしゃ! 暗黒騎士ぶっ殺したからな。これまでみたいに複数で俺を討伐に来るかと思ってたが、すぐにたった1人できた馬鹿がいるぜ!!』


(なるほど、だから、数日隠れていたのか。暗黒騎士を殺したら複数人で対象を討伐するってイルゼが言ってたし。それで警戒していたのか。それにしても「これまでみたいに」って言ったぞ。犠牲になった暗黒騎士は1人じゃないってことか)


『おい、イルゼ! 狙われているぞ!!』


『ああ、分かっている、アレン! かかってこい、雷王!!』


『俺の素早さについてこれるわけねえだろうが! 死にさらせ!!』


 汚い言葉を吐いたと思ったらさらに加速し、全身を地面の中から飛び上がった。

 勢いそのままに身構えるイルゼに両手のギザギザな大きな爪をぶつけた。


 グシャ


『顔面潰れろや! やったぜ! ん!?』


 砕かれたイルゼの体はドロドロの粘土のように溶けていき、さらに光る泡となって消えていく。


『石Fの召喚獣は倒された』


 イルゼの姿を覚醒スキル「マネマネ」を使って姿どころか声すら真似ていた。


(よし、作戦成功な上に全身を土の中から出したぞ。もういいぞ。お前たちも解除だ)


『マネマネ~』

『マネマネ~』


 大穴の底にやってきたときから、アレン、イルゼ、タジンの3人は3体の石Fの召喚獣の覚醒スキル「マネマネ」で姿を変えて囮に使っていた。


 倒されたイルゼに変わった石Fの召喚獣だけでなく、役目を終えたアレンとタジンの分の覚醒スキル「マネマネ」も解除する。


『はああぁ!? どういうことだよ。たしかに暗黒騎士の気配が近くになるのに……。いや、倒したはずなのにまだ気配が残っているぞ!!』


 雷王は鼻先の複数の発電する触覚を頭部ごとブンブン動かして、何かを確認している。


(なるほど、敵を見つける感覚器みたいなのがあるから地中から一気に襲い掛かることができるのか。だが最終的な狙いを自らの視界に頼っていると)


 爪の中で消えていったイルゼの姿をしたものが何なのか雷王の理解が進まず驚愕して声を荒げてしまった。

 元々心配性なのかオケラ面した雷王の顔は予想外の状況が起きたことで、既に地面に向けていた。


 急ぎ地面に隠れてようと上空に飛び上がった体は既に頭から落下を開始する。


 ダダッ


「よし、作戦成功だな」


「うむ! 潜られる前に倒すぞ!」


 何もない場所から2つの存在が地面を蹴り、雷王に向かって飛び上がった。

 地面を蹴っているのに姿が見えないのは、竜Fの召喚獣の覚醒スキル「カモフラジュ」で透明になったイルゼとタジンだ。


『ぬお? なんかやべえぞ!!』


 雷王は何かが接近してくることが分かったようだ。


「真爆虎拳!!」


「六道羅刹!!」


『ぐひゃら!?』


 何もない空間から雷王に向かって攻撃を仕掛ける。

 雷王の背をイルゼが、腹部をタジンが挟み込むようにスキルを使用して攻撃する。

 2人が攻撃したことで覚醒スキル「カモフラジュ」の発動条件が解除され、姿を現した。


(クワトロ、鑑定は終わったか)


『既に発動しております。アレン様』


 上空で滑空しているクワトロが雷王に特技「鑑定眼」を発動していた。


 【名 前】グリロタン

 【年 齢】17800

 【種 族】オケラント

 【体 力】156000/180000

 【魔 力】176000

 【攻撃力】190000

 【耐久力】160000

 【素早さ】195000

 【知 力】150000

 【幸 運】150000

 【攻撃属性】雷、土、クリティカル率30%増

 【耐久属性】雷属性吸収、土属性耐性(大)、回避率(大)、物理耐性(大)


(むむ? 暗黒騎士を倒したって言ってたが既に亜神を脱し、神の域に達しつつあるぞ)


 アレンは雷王が神級になりかけた亜神級の魔獣だと理解した。


『憑依はすんだぞ! アレン殿よ!!』


 アレンの中でグラハンの声が響いた。


 竜Fの召喚獣の覚醒スキル「カモフラジュ」は受けた対象がスキルや特技を発動すると解除される。

 だから、アレンは戦闘開始の直前までグラハンに覚醒スキル「憑依」を発動させられなかった。


 既に攻撃を加えたイルゼとタジンから数秒遅れてアレンは雷王に向かう。

 2人から攻撃を受け地面に落下する雷王だが、準備をしていた分、アレンの攻撃が一瞬だが速いようだ。


「はあ! 霊斬剣!!」


『そう何度も攻撃を食らうかよ! ライオネット!!』


 正面に向かってくるアレンに対して、ギザギザな爪を交差するように振るうと、トゲの先が放電したかと思ったら、電撃を帯びた網を作り出して投げてきた。


「ぐ!?」


 電撃の網がアレンに絡み動きを止める。

 アレンの剣で網を切り裂き直ぐに脱出できたのだが、その隙に地面の中に強大な爪を使って潜られてしまった。


「ち、逃げられた。みんなまた地面から襲ってくるぞ!!」


『俺も奮起を出すぜ。神技発動(アルティメット・ビースト・デーモン)! 超獣変化(ヘルビースト)!! ぐおおおおおおおおおおお!!』


「仕方ない奴だな。だが、私も本気を出すぞ! 神技発動(アルティメット・ダーク・ナイト)! 暗黒波動(ダークウェーブ)!!」


 タジンが神技発動したことに引っ張られてイルゼも発動させた。

 アレンの考えで、今回は3人で雷王を倒すため、スキルなどの情報は皆で共有している。


【イルゼのスキル・神技一覧14章版】

・暗黒波動(ダークウェーブ):

 攻撃属性と耐久属性を暗黒属性に変える

 レベル1上昇毎に全ステータス10000増、全被ダメージ10%減、全攻撃ダメージ10%増

 体力、魔力が1秒に1%回復

・暗黒騎将:職業スキル

・真斬撃:強力な一撃を与える

・真渾身斬:大振りの強力な一撃を与える

・真居合切

 音速の一撃を与える。斬撃に威力は遠距離まで飛翔する

 腰の鞘に剣を治めないと発動しない

・八裂無残:

 一度に8回のダメージを与える。1撃は真斬撃の2分の1

・無双魔剣

 暗黒属性を込めた強力な一撃を4回を与える

・六道羅刹

 相手の攻撃属性・耐久属性・バフを相殺する一撃を与える

・神技発動:

 神技を発動させる。発動名はアルティメット・ダーク・ナイト

・剣術:

 剣捌き向上。威力上昇。クリティカル率上昇

・剣神術:

 剣の命中補正向上。威力上昇。クリティカル率上昇

・瞑想:スキルの発動、剣術の発動、剣神術の発動が早くなる

※イルゼの職業レベルは5のため「真」スキルは3つ


【タジンのスキル・神技一覧14章版】

・超獣魔化(ヘルビースト):

 レベル1上昇毎に全ステータス10000増、クリティカル率10%増、回避率10%増

 姿が全長3メートルで半魔半獣のヘルビーストとなり、蝙蝠の翼で空を飛べる

 体力、魔力が1秒に2%回復

 自らの攻撃および耐久属性に不死を付与

 狂乱状態で最も近い者を敵味方関わらず攻撃する

・半魔半獣:職業スキル

・真爪牙:強力な爪の片手分の一振り

・真強裂爪:耐久力を無効にする強力な爪の片手分の一振り

・真駿狼斬:対象へ跳躍し、発動速度の早い両手の爪による2連撃

・真爆虎拳:

 体力、攻撃力、耐久力を上げての肉体攻撃

 発動終了後に上昇分のステータスは元に戻る

・暴魔暴獣:

 レベル1上昇毎に攻撃力と素早さが3000増し、知力が3000減少する

 狂暴化して仲間が認識できなくなる

・斬月魔断:

 大きく振りかぶっての一刀両断の遠距離攻撃

・反攻狼煙

 攻撃を受けると減った体力分、次の通常攻撃、スキル攻撃の威力が上がる

 体力が回復すると上昇効果がなくなる

 効果は1時間の状態スキル

・真魔獣:バフスキル

・神技発動:

 神技を発動させる。発動名はアルティメット・ビースト・デーモン

・爪術:

 爪捌き向上。威力上昇。クリティカル率上昇

・剣神術:

 爪の命中補正向上。威力上昇。クリティカル率上昇

・瞑想:スキルの発動、爪術の発動、爪神術の発動が早くなる


『グルルル……』


 タジンが自らの神技「超獣変化」によって全身を2倍くらいの全長3メートルの怪物に変えた。

 全身が毛深くなり、手も足も鋭い爪が生え、鼻口部が狼のように鋭い犬歯からは粘土の高い涎を垂らす。


 雷王グリロタンとの戦いが始まったのであった。


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ヘルモードコミック14巻
発売日:2026年7月10日
ISBN:978-4803023379

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― 新着の感想 ―
回避率って100%越すことあるのかな。あったとしたら絶対に当たらないのか、それとも相手のクリティカル率によって変わるのか・・・気になりますね・・・!
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