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第752話 シャンダール天空国強襲④※他者視点

 シャンダール天空国の上空で漆黒に輝く1体の巨体が現れる。

 25人のゴーレム使いの内16人の魔岩帝と9人に魔岩王のため、漆黒のアダマンタイトを基調として、全身に赤く輝く幾何学の模様があるゴーレムだ。


 雲の上にある天空国には日の光を遮るものはなく、晴れの日しか存在しない。

 だが、日の光を遮るほどの全長250メートルに達する巨大ゴーレムが、神界人、竜人、獣人たちの上空に浮いている異常事態に、皆が息を飲む。


 ゆっくりと100メートル以上の上空から降下していき、30メートルほどの地点で待機している。


 メルルの操縦するゴーレムのタムタムは、9ヶ月ほど前の今年1月、ダンジョンマスターディグラグニとの対戦の勝利によって魂が与えられた。

 その後、メルルと共に審判の門を越え、大地の迷宮で訓練を重ね、勇者ヘルミオスの試練に協力し、メキメキと力を蓄え、まだ誕生して1年経っていないが規格Sの「テクノウエポン」まで成長した。


 メルル自身もアレンの交渉により、加護(大)と神技「超神合体」と神技「迷宮主降臨」を手に入れ、さらなる力によって、大地の迷宮やヘルミオスの試練攻略に貢献した。


 メルルの仲間たちは、超神合体ゴーレムを知っているが、アビゲイルたち竜人の耳にまで入っていなかった。


「これもアレンたちのゴーレムか? ……味方でよいのか」


 日の光を遮るほどの巨大さに守主のアビゲイルまでもが驚愕する。


『彼らは味方だ。ゴーレムが盾になるよう陣形を固めよ!!』


 困惑する神界人、竜人、獣人に対してメルスが鳥Fの召喚獣の覚醒スキル「伝令」を発動した。

 超神合体ゴーレムの前後状況を視認させ、速やかに指示を出し、陣形のほころびが出ないようにする。


【名 前】タムタム

【年 齢】0

【加護①】ディグラグニ(大)

【規 格】テクノウエポン

【性 能】S

【操縦者】メルル

【ランク】アダマンタイト

【体 力】50000(石板)+12000(真超合金)

【魔 力】50000+12000

【攻撃力】50000+12000

【耐久力】50000+12000

【素早さ】50000+12000

【知 力】50000+12000

【幸 運】50000+6000

【加護②】全ステータス10000上昇、変形速度3割上昇、機能発動速度3割上昇

【規 格】全ステータス100000上昇

【機 能】強化〈9〉、出力〈9)、加速〈9〉、光弾〈9〉、重力砲〈9〉、予備動力〈9〉、追跡弾〈9〉、後退弾〈9〉、サテライト〈9〉、人工知能〈9〉、収納〈9〉

・石板一覧(枠最大36)

【 5 】本体用石板

【 2 】巨大化用石板

【 3 】超巨大化用石板

【 6 】強化用石板(攻撃力)×6

【 5 】強化用石板(素早さ)×5

【 5 】攻撃用石板パワーチャージ

【 5 】攻撃用石板(バルカン砲)

【 5 】守備用石板(斥力障壁)

※【】内、石板枠使用数


・25人版の超神合体ゴーレムのステータス

【操縦者】25人のゴーレム使い

【ランク】アダマンタイトおよびヒヒイロカネ

【体 力】50000(石板)+150000(スキルバフ※)

【魔 力】50000+150000

【攻撃力】50000+150000

【耐久力】50000+150000

【素早さ】50000+150000

【知 力】50000+150000

【幸 運】50000+150000

【加護②】全ステータス10000上昇、変形速度3割上昇、機能発動速度3割上昇

【規 格】全ステータス100000上昇

【機能①】強化〈9〉、出力〈9)、加速〈9〉、光弾〈9〉、重力砲〈9〉、予備動力〈9〉、追跡弾〈9〉、後退弾〈9〉、サテライト〈9〉、人工知能〈9〉、収納〈9〉

・石板一覧(枠最大388※)

【125】本体用石板

【5 0】巨大化用石板

【7 5】超巨大化用石板

【1 0】強化用石板(体 力):10×5000

【1 0】強化用石板(魔 力):10×5000

【1 8】強化用石板(攻撃力):18×5000

【1 0】強化用石板(耐久力):10×5000

【1 0】強化用石板(素早さ):10×5000

【1 0】強化用石板(知 力):10×5000

【1 0】攻撃用石板パワーチャージ:5×2

【1 0】攻撃用石板(プラズマ砲):5×2

【2 0】守備用石板(斥力障壁):5×2

【2 0】守備用石板(魔法障壁):5×2

【1 0】移動用石板(駆動車輪):5×2

※【】内、石板枠使用数

※強化用石板の効果はステータス欄に未反映


【神技「超神合体」の効果一覧】

・超合体ゴーレム最大5体(3体から可)で1つの巨大ゴーレムとなる

 3体の場合は全長150メートル

 4体の場合は全長200メートル

 5体の場合は全長250メートル

・石板のステータスは神技を発動したゴーレム使いのゴーレムが基本となる

・ゴーレム使い全員分のスキルバフ全ステータスに割り振られる

・魔導盤(または魔導キューブ)に石板の穴に余裕があれば多種石板の使用も可能

 ただし、姿を変える鷲や象などの特殊用石板には制限あり

・全員の全霊力、全魔力を消費する

・効果は1時間

・クールタイムは1日


【スキルバフ※の計算方法】

①メルルは魔岩帝(★5)のエクストラモード、スキルレベル2:12000×1人

②ガララ提督のパーティーは全員魔岩帝(★5)のノーマルモード

 スキルレベル2:6000×14人

③ザウレレ将軍は魔岩帝(★5)、残り9人は魔岩王(★4)

 スキルレベル2:6000×1人+4800×9人

①+②+③=12000+6000×14+6000×9=150000


【魔導盤の穴数の計算方法】

①メルルの魔導キューブ:36個

②ガララ提督のパーティーの平均穴数18個×14人

③ザウレレ将軍の部隊の穴数10個×10人

①+②+③=36+18×14+10×10=388


【合体時のゴーレム使いの各パーツの役割一覧】

ブレインマスター:作戦指示、変形指示、索敵、演算処理

右腕パワーハンド:砲撃・斬撃・飛腕等による攻撃

胴体チャージボディ:姿勢補助、魔力循環、合体維持・解除

左腕ガードハンド:防御、回復

両足ソニックフット:移動、加速、跳躍、飛翔


 圧倒的な壁役のゴーレムが現れた。

 突如、現れた超神合体ゴーレムに対して、魔神たちはうかつな行動をしない。

 攻撃を止め、陣形を見直し、守備を優先していくようだ。


 おかげで回復の手が間に合うとキールが回復魔法を振りまいていく。


『なんだ、このでけえのは……。面白れえじゃねえか!!』


『ふざけろ、バスク。あれはとんでもねえ魔力を感じるぞ。それにあそこにいるガイアの野郎んとこいけや!!』


 新しいおもちゃを手に入れたバスクが黒目の無い赤い目を輝かせ、超神合体ゴーレムに目掛けて駆け寄ろうとするが、魔剣オヌバが制止する。


 大地の神ガイアが土塊たちを造り続け、魔王軍との戦いに加勢しているのだが、そちらに行けとバスクに迫る。


「そんなにうまく戦わせるかよ」


『ああ、そういうことだ。グルル!』


 後方で無限に土塊を出して竜人たちの守備兼攻撃役を増やし続ける大地の神へ、ドゴラとシアが行かせない。


 魔神王ガンディーラはもちろんのこと、化身となった魔神たちも本能で同様にただ事ではないと判断したようだ。

 視界の全面に魔法陣をいくつも出し、超神合体ゴーレムの分析を進めている。


『……圧倒的魔力量確認。任務遂行率80%。シノロム所長、追加ユニット転移要請』


 ガンディーラが時空管理システムにいるシノロムへ何やら助けを求めている。

 

 前面に超神合体ゴーレムの中の駆動室では、視界を投影したスクリーンの前でシアター系列に5人ずつ段々と並んでいる。


 前面の巨大なスクリーンの周りには大小のスクリーンが搭載されており、背後、左右の側面、足下、上部についても同時に投影されており、360度全ての状況が確認できるようだ。


「よし、竜人たちは下がった。両足役は地面すれすれまで「飛翔」を使って移動しろ。竜人たちがビビるからゆっくりな」


「は、はい。飛翔!!」


 5人の両足役のドワーフたちがスキル「飛翔」を発動する。

 足元に5つの魔法陣が現れ、超神合体ゴーレムの動作を指示した。

 後退して超神合体ゴーレムの前を空けた竜人たちの陣形前面のスペースにさらにゆっくりと移動する。


 25人のドワーフたちは、5つのパーツの役目に分かれて1つの超合体ゴーレムになる。

 右腕のメルルであれば攻撃系のスキルを獲得しているように、両足役は移動系のスキルを獲得しやすい。


「なんて力だ……。んぐ!?」


「ざ、ザウレレ将軍、鼻血が出ています!!」


 初めて神技「超神合体」を経験した頭役のザウレレ将軍が膨大な情報に衝撃を受け、ボタボタと鼻血を垂らす。


「ザウレレは頭役なのに知力が足りてねえぞ。頭役は全員、魔法具で知力を最大限まで上げねえとぶっ倒れるぞ!! これから激しく動くんだからな!!」


「う、うむ。分かったである」


 バウキス帝国にいたころガララ提督の方がザウレレ将軍よりも軍属としての階級は高かった。

 アレン軍にザウレレ将軍が入っても立場は変わらず、指示に従うようだ。

 超神合体ゴーレムを頭役として制御を行い、統制を取る頭役の負担は大きいことを助言する。

 ザウレレ将軍とその配下のもう1人の頭役のドワーフが慌てて魔導袋から知力が上昇する指輪や首飾りを出し装備し直した。


『私も演算処理を協力します』


 タムタムが駆動室内に響くようにドワーフたちに語り掛け、超神合体ゴーレムを動かすために必要な知力を、一部肩代わりすると言う。


 一歩また一歩と化身となった魔神たちに陣形を押されていたのだ、超神合体ゴーレムが地響きをたて、あたり一帯の建物を揺らして歩み寄る。

 超神合体ゴーレム1体分陣形が侵されたところでようやく魔神たちが一斉に襲い掛かろうとする。


 このタイミングだとガララ提督は大声で叫んだ。


「よし、両足役たちは気合入れて加速して、そのまま蹴り上げろ!」


「はい!!」


 様子を見ている魔神たちに目にものを見せろとガララ提督が指示する。

 5人の両足役が加速すると一気に秒速数百メートルの速度で雲の上に滑るように直進し、正面にいた上位魔神に距離を詰めた。


『ぎゃぱば!?』


 超神合体ゴーレムの攻撃力は強化用石板と合わせて29万だ。

 上位魔神の20万程度のステータスでは一撃で倒しきることはできないが、抗うこともできない。


 バフを重ねがけした上に化身となりステータスがさらに向上した全長50メートル近い上位魔神をサッカーボールのように蹴り上げた。


『……』


 ガンディーラの下へ凄い勢いで抵抗することなく吹き飛ばされた上位魔神の1体は、目障りだと言わんばかりに巨大な左腕で瞬時に弾き飛ばされ、肉体がバラバラになる。


 蹴り上げてガンディーラと超神合体ゴーレムの間には誰もいなくなった。

 ここがさらなる攻撃時だとガララ提督がさらなる指示を出した。


「この距離なら届くな! 右腕どもおおおおお!!」


「うん!!! いくよおおおお メガトンパアアアアアアアンチ!!」


 一気に距離を詰め、魔神たちの陣地までやってきた超神合体ゴーレムの右腕が、メルルを含む5人の右腕役のドワーフたちの指示によって、無数の魔法陣が浮き出る。


 型や肘の部分からいくつものジェット噴射が生じ、右腕がガンディーラ目掛けて発射される。

 右腕部分と本体を柔軟でどこまでも伸びる漆黒のゴムのような特性の物質が繋いでいる。


『……回避不能』


 ドオオオオンッ


 超神合体ゴーレムの拳を握りしめた右腕がガンディーラの腹部に当たると、爆音を上げ、大きな亀裂が入ったまま100メートル以上前方に吹き飛ばされたのであった。

書籍11巻よろしくお願いします。

本日18時にハム男よりお知らせがあります。

活動報告をご確認ください。

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ヘルモードコミック11巻
発売日:2025年4月11日
ISBN:978-4803021103

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